2015年11月17日
自分の仕事の範囲はここまで?
「作業の抜け」を防ぐためのワークフロー
コーディングファクトリーの制作現場の責任者を務めさせてもらっている伊藤です。
制作現場で起きるあれやこれやを解決するために、日々駆けずり回っていますが、今回は全ての業務の根幹にあたる「ワークフロー」について書きたいと思います。
コーディングファクトリーでは、「営業」「ディレクター(制作責任者)」「コーダー(コーディング担当者)」「チェッカー(品質管理責任者)」という複数メンバーで一つの案件に携わっていきます。
しかし、どの業務が誰の担当なのか明確にしておかないと、驚くほど「自分の仕事の範囲」の認識が違ってしまいます。
例えば、コーダーの認識では、自分の仕事範囲をコーディングのみと捉えてしまったり、進捗管理はディレクターがやるもので、大げさに言えば、ディレクターが作業指示をするまでは作業をやる必要はない、と捉えてしまったりします。
仮に、デザインデータが不足していても、アラートを出さずに作業を止めてしまったりする事もありました。逆にディレクターは、細かく指示を出さなくても、デザインデータが足りないならコーダー側で調整したり、アラートを出してくれると思い込み、何も言ってこない限り、作業は進んでいるものだと安心してしまいがちです。
この双方の認識の違いが、結果として「作業の抜け漏れ」を発生させてしまうのです。
「作業の抜け」は修正作業を発生させて生産性を下げるだけでなく、お客様にお出しする品質を大きく低下させてしまう原因になってしまいます。
これを防ぐために、我々は「ワークフロー」を作り、それを大事に運用しています。
ワークフローとは、「案件をどのようにスタートし、どのように終わらせるかを業務単位で細分化し、視覚的に捉えられるようにしたもの」です。
このワークフローで、「誰が何をして」「誰が次の業務を行うのか」を明確にし、抜け漏れ防止に役立てています。
上の図のような基本的なワークフローの他に
- ページ数の多い案件
- 少ない案件
- 納期が短い案件
- コーディング以外に特別なスキルを必要とする案件
など、ケースに応じた様々なフローを用意することで、それぞれ個別の「作業」を「今、案件全体のどの部分なのか?」と認識して、完成に向けての共同作業がスムーズに進める事ができています。
私たちのような制作者は、「品質」と「生産性」を担保していく事が大きな役割です。
1日に作れるページ数を増やす事も大事なのですが、それが抜け漏れだらけの粗悪品では意味がありません。
ワークフローを元にした効率の良い計画を立て、それを着実に実行できるようにすることが、制作現場に負担を強いることなく、生産性を向上することにつながると考えています。
弊社のサービス、コーディングファクトリーのワークフローの割合です。コーディングという作業自体を効率化することだけでなく、その周辺にある事前作業設計や、チェック作業を徹底した方が、作業の重複や戻りがなく、生産性の向上に繋がります。また、チェック体制も徹底して機能させていけば、中期的には作業レベルの向上をもたらします。