2015年11月26日
制作実績をひも解くプロジェクトレポート
GEORGE'Sの場合
こんにちは。マーケティング部部長の龍田です。
今回はプロジェクトレポートと題して、モノサスがこれまでに取り組んできたプロジェクトを掘り下げて紹介するコーナーの第1回目です。実例をあげながら、我々がプロジェクトに取り組む時の考え方や具体的な進め方を紹介します。
「モノサスとプロジェクトを進めたら、どうなるか?」
そんな疑似体験をしていただければと思い、書き進めます。
それでは、本題に参りましょう。
インテリアショップの
ブランドサイトづくり。
今回取り上げるのは、株式会社ウェルカムが運営するインテリアショップ GEORGE'S のブランドサイトです。東京を中心に関東、中部、関西エリアで店舗を展開されているので、「GEORGE'S で買い物をしたことがある」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご相談をいただいた当初は、ECサイトをメインに運用されており、ブランドサイトはありませんでした。
「アパレル業界の参入などで市場が多角化しているインテリア業界で、セレクトしている商品の背景にある物語をブランドサイトを通じて丁寧に伝えることで、更に多くの人に素敵なライフスタイルを提供する。サイトをみて、そこに共感してくれる人が GEORGE'S のお店にまた足を運んでくれる。」という連鎖がブランドサイト制作の目的のひとつでした。
まず、行なったのは“生の声”集め。
今回のブランドサイト制作で、まず行なったのは、情報収集です。
1.メンバーへのアンケート
2.顧客へのインタビュー
3.テナントとして入る物件のディベロッパーへのインタビュー
それぞれの対象に対して、10名前後のアンケートやインタビューを行ないました。
そして、ここで得た生の声を持ち寄り、全プロジェクトメンバーが集まってのワークショップを開催しました。
「生の声を集めて、ワークショップを開催する。そして、そこで得た知識・知見・想いをベースにWebサイトの全体設計・コンテンツ企画・デザインへ進む。」
という手法をモノサスではよくとります。
今回は、ブランドサイトだから、この手法をとったのか?
いいえ、違います。この手法はあらゆる種類のWebサイトで使います。
「ブランドのファンを増やしたい」「問い合わせ電話を増やしたい」「優秀な人材からの応募が欲しい」など、Webサイトをつくる目的は様々です。
しかし、
「伝えたい相手は誰か?」
「情報主体(会社や商品…)の本質的価値は何か?」
「それを、どう表現すれば、伝えたい相手に伝わるか?」
この思考回路は、Webサイトの種類を問わず、同じなのです。
そのため、モノサスは、案件のスタート段階で、
「知る」
「理解する」
「想いをともにする」
ということをとても重視しているのです。
これを行なう上で、ステークホルダーへのインタビュー、特に顧客へのインタビューは有効な手段だと断言できます。
本質的理解なくして、成果なし。
「なぜ、消費者・取引先が、貴社の商品を買ってくれているか、知っていますか?」
この問いに対して、正確に、想像力に頼らず即答できる方は少ないのではないのでしょうか?
これを正しく知れば、その後に行なうプランニングやクリエイティブ、更に営業活動や顧客フォロー策まで、マーケティング施策の全てが変わってきます。
この答えは、会議室にも、優秀なマーケッターの頭の中にもありません。お客様の中にのみあるのです。それを知るために行なうのが、顧客インタビューです。
我々は、Webサイトのプランニングを行うにあたって、本質的にその会社のことを理解することが必要だと考えています。
プランニングをする我々が、クライアントより雄弁に、クライアントのことを語ることができないと、Webサイトで目指す成果を達成できないと考えるからです。
Web制作会社にとって、クライアントを知るための情報ソースは、様々です。
社長・担当者へのヒアリング、既存サイトや会社案内、中期経営計画書、業界研究本・・・
どれも重要な情報ソースですが、これだけでは、その会社を本質的に理解することはできません。
顧客インタビューで、クライアントや商品が顧客から評価されているポイントを知り、それを実現するためにしている努力や、その裏側にある想いをワークショップで共有していただく。
このプロセスを経ることで、我々が本質的にクライアントのことを理解していくことができるようになります。
本質的理解を超えて、リスペクトの念が芽生えてくることも多々あります。稚拙な表現ですが、“好きになってしまう”のです。
GEORGE'S のブランドサイトもこのプロセスを経て、企画・デザイン・コーディングと進み、公開に至りました。
“知る”ところから、スタート。
このようにモノサスは、最初の“知る”というプロセスを非常に重要視しています。
今回紹介した手法は、Webサイトを取り巻くクライアントの状況も様々だったり、どうしてもコスト面の問題や、制作期間の問題もあったりで、全案件で行なう訳ではありません。
しかし、このスタンスはどんな案件でも変えていません。
「会社のこと」「業界のこと」「商品のこと」「顧客のこと」「競合のこと」・・・
“知る”ところから、モノサスの案件はスタートします。
それでは、最後に一つ。
“客を知り、己を知れば、百戦危うからず”