2015年12月03日
Webサイトリニューアルのカギをにぎる
「RFP」とは?
マーケティング部 営業担当の坂本です。
今回は、Webサイトリニューアル成功のカギを握る「RFP(提案依頼書)」についてご紹介します。
RFPとは ”Request For Proposal” の略称で「サイトをつくるうえで、Web制作会社に何を依頼したいのか」というクライアント側の要望をまとめたものです。
リニューアルが決まったときに、クライアントがはじめに取り組むべきこと、それが「RFP(提案依頼書)」の作成です。なぜ、RFPがそれほど大切なのか、その理由をお伝えしたいと思います。
コーポレートサイトはオーダーメイド
たとえば、新しい洋服が欲しいと思ったとき、多くの人はお店やネットショッピングで気に入った洋服(既製品)を購入すると思います。欲しい洋服をオーダーメイドでつくる、という人はなかなかいないでしょう。
自社のコーポレートサイトも既製品で十分であれば、リニューアルは簡単です。テンプレート化されたデザインを購入して、会社概要やコンテンツをあてはめるだけで、安価な費用でリニューアルすることができます。
ただ、その場合、街で似たような服を着た人に出会ってしまうように「どこかで見たようなサイト」になってしまうことは否めません。
コーポレートサイトは会社の「顔」です。
自社製品やサービスの紹介をはじめ、IR、採用、新規客獲得など、コーポレートサイトが担う役割は広がる一方です。だからこそ、既成品ではなく、その会社ならではの「オーダーメイド」でWebサイトを作ることが当たり前になりつつあります。
その、オーダーメイドの際に「どんな洋服(=Webサイト)を作りたいのか」というお客さま側の要望をまとめたもの、それがRFPです。
そして、お客さまの要望(=RFP)を聞いて、その人にいちばん似合う、その人がいちばん魅力的に見える洋服(=Webサイト)を提案する仕立て屋が、私たちWeb制作会社なのです。
RFPから「つくるべきサイト」が見えてくる
仕立て屋は、お客さまの要望にあわせて洋服を仕立てます。自分で勝手に作りはじめることはありません。
これはWebサイトにおいても同様です。そのため、Web制作会社(仕立て屋)から見たときに、いちばん困ることは、
- クライアントからRFPがなかなか出てこないこと
- 出てきた場合も、何を提案して欲しいのかわからないRFPが多いこと、
などです。
RFPがない(もしくは内容が十分ではない)場合、Web制作会社は、リニューアルの軸が見えないまま、手探りでプランニングを行わなければいけません。一方、企業側の担当者は、ようやくコンペまでたどり着いても、なかなか納得できる提案に出会えないことが多いのです。
これでは、注文する側、提案する側、どちらにとっても不幸です。
このジレンマを解消するものが、RFPなのです。
「やっぱり違う」が起きないように
RFPによって「つくるべきサイト」が明確になっていると、リニューアルプロジェクトの迷走を防ぐことができる、というのも大きなポイントです。
洋服の仕立てでは、生地を裁断して縫いはじめてから「やっぱり違う洋服にしたい」ということはありませんが、Webサイト制作においては、実制作(デザイン、コーディング)が進みはじめてから「やっぱり違う内容にしたい」という事態におちいることがとても多いのです。
シングルのスーツを途中でダブルに作り変えるのが難しいように、Webサイト制作も実制作がはじまってからの方向転換には、とても大きな負荷が生じます。スケジュールの遅れ、費用の増加など、プロジェクトにとって大きな負担です。
このような事態を防ぐためにも、まずはじめに、どんなサイトを作りたいのか、何を実現したいのか、RFPをきちんとまとめて、制作会社としっかり方向性を共有しておくことが重要なのです。
- クライアントの「こんなサイトを作りたい」をまとめたものがRFP。
- RFPがないままコンペをやっても、納得できる提案は出てこない。
- はじめにRFPをしっかり共有しておくと、プロジェクトが迷走しない。
次回は「成功するRFP、5つの法則」についてご紹介します。