2017年05月29日
時短週 6 派と朝型週 4 派
コーダー 2 人の時間の使い方
モノサスサイトをご覧のみなさま、こんにちは。
日本仕事百貨という求人サイトを運営している、中嶋希実です。
求人記事を書いた縁をきっかけに、モノサスが今年から導入したフルフレックス制度について、外の視点から探っていくコラムを担当しています。
第 1 回目は代表の林さんに、導入に至った理由を伺いました。
今回からは制度が変わってどんなことが起きているのかを、働くみなさんから聞いていきたいと思います。
まず最初にお話を聞かせてくれたのは、コーディングファクトリーの田中さんと小宮山さん。
同じ部署で働くふたりですが、時間の使い方は驚くほど正反対のようです。
導入前から正反対
中嶋
はじめまして。おふたりのことを知らない人もいると思うので、まずは簡単に自己紹介をお願いしてもいいですか。
田中
よろしくお願いします。私は中学生くらいのときに自分で HTML を覚えて Web サイトをつくったのが、コーディングとの出会いですね。自分で書いた文章を発表したかったんです。
高校では演劇をやって、大学で映像を勉強して、仕事は販売や飲食をやってました。ちゃんと就職しようと思ってモノサスに入ってから、3 年が経ったところです。
中嶋
いろいろやってみたい派なんですね。よろしくお願いします。
小宮山
僕は前職で映像の仕事をしていました。映像って一本線で内容が進んでいくんです。一方で Web って、自分でいろんなところに進んでいける。それがおもしろいと思って、第 1 期の神山ものさす塾に参加しました。そのまま入社して、あっという間に 1 年が経ちましたね。
中嶋
今回はフルフレックス制度について話を聞きたいのですが、この制度がはじまる前、ふたりはどんなふうに働いていたんですか。
田中
私は入って半年くらい経ったころに、仕事で失敗をしたことがあったんです。そのときに先輩がちゃんと叱ってくれて。それからプロとしてちゃんと要求されたことをやろうって、がむしゃらに働きました。
会社に住んでるんじゃないかってくらい、泊まり込んだ時期もありましたね。入り口のソファーで寝るのがめちゃくちゃ得意なんですよ。すぐ眠れます(笑)
小宮山
そういえば、よく寝てる姿を見かけてました(笑)
田中
できることが増えるのがすごく嬉しいんです。コーディングだけではなくて、全体を見てディレクションしていくことにも興味があって。この 2 年は駆け抜けてきましたね。
小宮山
僕は神山ものさす塾での経験しかなかったので、実際の仕事で自分にできることはなんだろうって考えながら 1 年を過ごしました。
基本的にはいろんなことを早く片付けておいて、余裕を持って進めたいと思っています。1 週間後に提出と言われたら、3 日くらいでがっと進めて、あとは緩やかに過ごしたいんです。
仕事が多い日には早めに来て、定時の 19 時になったら帰りたい。それまでに帰れないと、自分の中では失敗みたいな感覚なんです。帰ってもとくに何をするわけでもないんですけど。余裕を持ってゆっくりする時間が欲しいんですよね。
中嶋
きっちりしている小宮山さんに対して、田中さんは 19 時には帰れていないのが想像できます。
田中
19 時にはぜんぜん帰ってなかったですね(笑)一応余裕を持って予定を立てていたけど、お客さんや他部署とのやり取りもあって、時間が読めない仕事が多いんですよ。だから結局後ろに伸びてしまうのが日常でした。
週 4 派と週 6 派
中嶋
固定の勤務時間があったころから、2 人は違う時間の使い方をしていたんですね。フルフレックス制度の導入を聞いたとき、どう感じましたか。
田中
よっしゃ、自由だ!って(笑)
でも、他部署と連携する仕事も少なくなかったので、そういうのはどうするんだろうってちょっと不安もありました。
小宮山
フルフレックスにならないかなって期待してたんです。自分の仕事をさっさと終わらせれば済む話だな、くらいにしか考えていませんでした。
中嶋
実際に導入がはじまって、どんなふうに時間を使うようにしたんでしょう。
小宮山
極端なんですけど、3パターンくらい考えて、いまは 2 つを実践しています。基本的には早く来て早く帰る。始発で来て、昼ごろには帰るんです。そうすると 1 日増えたみたいな気分になるんですよ。これが僕の中で一番やりたいパターンです。
中嶋
ずいぶん早いんですね。ほかにはどんなパターンがあるんですか。
小宮山
ほかの人と仕事をするときは午前中だけではダメなので、電車が空いてくる9時くらいに来て、17 時に帰ることも少なくないです。
もう 1 つはまだ実現できてないんですけど、 1 日を長めに働いて出勤を週 4 日にするパターン。休みは長い方がいいかなって。働いている時間と働いていない時間に完全にメリハリをつけたいんです。
田中
私はその逆で、 1 日の時間を短くして、休みは週 1 日でいいかなと思ってて。 2 日続けて休むと、月曜日に会社に来たときに久しぶりな感じがすごいするんですよね。 1 日しっかり休むぐらいのほうが、リズムが崩れないというか。
最初はマイ定時みたいなのを設定していたんですが、相手のいる仕事が多い分、どうしても流動的になります。今は1日に 12 時間働く日もあれば、1.5 時間くらいで帰る日もありますよ。
逆にコミュニケーションが増えた
中嶋
リズムをつくるのに工夫をしているんですね。はじめてみて変わったことは、他にもありますか。
小宮山
パターン 1 で昼ごろ帰ったあとに、作業の連絡が入ってくるようなこともあります。そうならないように、できるだけいろいろ終わらせておくんです。午後にいなくてもいい状況を先につくっておくようにって、先回りして考えるようになりました。
田中
周りのみんなと会社で顔を合わせる時間は減ったけど、逆に頻繁に連絡を取るようになりましたね。共有で使っているチャットツールを、前よりもみんなチェックするようになったんです。
連絡がぜんぜん取れなくなるのはちょっと困るけど、帰ってから見てちょっと返信するくらいはストレスにもなっていません。割と困らずに使えてますよ。
中嶋
コミュニケーションが増えるというのは意外でした。時間や周りとの関係が変わっていくと、仕事への取り組み方も変わりそうです。
小宮山
自分で組み立てた時間で働けるようになったので、無駄に過ごす時間がなくなりましたね。前から、ページをつくる行程に対してその日に何をするかを設計して働いていたので、とくに仕事の進め方も大きくは変わっていないと思います。
田中
きちっとしてるよね。私は目の前のことばかりで、あんまり考えられていなかったんです。結局ダラダラしてしまうようなこともあって。
でも今は、前よりもタスク消化を意識するようになりました。自分で考えて決めてやってしまえば、その後の時間は自由ですから。残りの時間を使ってやりたいことがいろいろあるんです。もっと時間をうまく使えるようにがんばりたいと思います。
ふたりの話はここまで。同じコーディングファクトリーという部署で働いているにも関わらず、予想以上に正反対の考えをしていて驚きました。
それぞれに自分が心地よいと感じる時間の使い方を考えながら、試行錯誤をしているのが印象的。
明日はフルフレックス制度をきっかけに、プライベートを充実しようと試みている人たちを紹介します。