2017年07月05日
ディレクターの議事録活用術
〜Googleドキュメントを使って効率アップ〜
こんにちは、ディレクターの中川です。
去年、議事録から学ぶディレクションスキルという記事を書かせて頂きましたが、案件の窓口に立つディレクターにとって、議事録は切っても切れない必須ツールのひとつです。今回、案件を進めていく中で、今までとは違った議事録の書き方、使い方を学ぶことができたので、改めて新しい議事録の書き方をご紹介したいと思います。
これまでの議事録のメリット、デメリット。
ディレクターとして仕事を進める中で、工数が大きかった作業のひとつが議事録の作成でした。会議の中でメモを取り、会議後直ぐに作成しないと細かい会議の内容を忘れてしまったりするため、迅速な作成が必要になります。
今までの議事録はWordファイルに、以下のように議題毎に表形式で書く形のものでした。
表形式にまとまっているので見やすくドキュメントとしての精度も高いのですが、文章やレイアウトの体裁を整えたりする必要があるため、少なくとも作成に2〜3時間は必要でした。また、議事録のためのメモを取っている最中はメモを取ることに集中しなければならないため、会議に出席していても、話し合いに参加して自ら発言することが難しい状態でした。
このままでは良くないと思っていたものの、いい代案が出ないまま議事録の作成を進めている日々が続いていました。
ファイルのオンライン化という節目。
そんなとき、大きな転機が2つありました。
ひとつは、会社全体のファイルサーバーがオンラインストレージ(G Suite)に統一されるというファイル管理方法が変更されたこと。もうひとつは、ほぼ同じ時期にディレクションチームが所属しているクリエイティブ部の部長が永井から上井に代わったことです。
仕事で使用するデータは全て GoogleDrive 上で管理するというルールになったため、オンライン上で編集できる Googleスプレッドシートや Googleスライド、Googleドキュメントの使用頻度が増える形になりました。
また、新部長として上井がチームに加わったことにより、今までとは違った仕事の進め方や管理手法に触れる機会ができました。上井と共に案件を進めていく中で、「これ、明日の会議のアジェンダ(議事録の元)です」と送られてきたものは、自分にとって非常に衝撃的なものでした。
上井から受け取ったアジェンダは非常にシンプルなテキストのみの構成で、今まで使っていた表組みベースのものとは完全に異なっていました。
「一体、このアジェンダでどうやって議事録を作るんですか。」という自分の問いに対する上井の答えは、自分にとって更に驚く回答でした。
「会議の中で話し合ったたことを青字で書いて、次回のタスクとして決まったことを赤字で書いてください。」
正直「それだけ?!」と思いました。
しかし、出来上がった議事録は非常に見やすいものだったのです。
アジェンダの項目に添って、話し合った内容が青字で書かれ、タスクとして決まったことが赤字で書かれる。それだけのことなのに、非常に見やすくなっていることが驚きでした。
全員が主体的に参加できる。
さらに、Googleドキュメントのメリットとして、URLが分かっていれば「誰でも同時に編集できる」ということがあります。
これまで、議事録担当者は発言メモを取るために「聞き手」に専念しなければいけませんでしたが、ドキュメントを共有して同時編集が可能になったことで、全員が会議に「参加」できるようになりました。
たとえば、自分が説明するパートの際には他のメンバーに議事録を書いてもらったり、コメント機能を利用して議事録内の不明点の確認もすぐにできるようになったため、より迅速に議事録を作成することが可能になります。
このように、「複数メンバーが同時に編集できる」「全員が会議に主体的に参加できる」などは、議事録のオンライン化の大きなメリットだと思います。
ツールの利点を活かして、更なる効率アップを。
今回はGoogleドキュメントを使用した新しい議事録の書き方についてご紹介しましたが、今まで使ってきた表形式の議事録が悪いというわけではありません。
お客様のドキュメント管理が、紙による確認・承認を行うフローの場合は、今までのフォーマットの議事録が適していますし、会議でどんなことが議題になり、何が決定し、何が検討課題として残っているのか等をドキュメントとして一覧するには、従来の議事録フォーマットの方が優れています。
ただ、今回のフォーマットのように自分も会議に参加できる形で議事録を作成できるようになれば、よりプロジェクトに主体的に参加できるようになるので、結果としてプロジェクト全体のクオリティを上げることにも繋がります。
今後は議事録だけではなく、他のディレクション業務についても見直すことができないか、これからも勉強していきたいと思っています。(上井さん、よろしくお願いします!)