2017年10月11日
実りの秋も、コバナシを。
〜モノサス朝礼より〜
実りの秋、食欲の秋、気持ちいい季節ですね。
モノサスの最寄り駅は、代々木、南新宿、新宿…と様々ですが、晴れた日はいつもとちょっと違う場所で降りて、散歩しながら会社へ来るのも楽しいものです。
秋の風を感じつつ代々木オフィスに到着したら、朝礼の「今日のひとこと」を聞いてウォーミングアップ。役員、部長、リーダーが日替わりで話すちょっとしたコバナシから、モノサスの一日ははじまります。
今月もほんの少しだけ、ものさすサイトでご紹介。
登場するのは、取締役副社長の永井、デザイン部・部長の小野木、そしてクリエイティブ部・部長の上井です。
それでは、「今日のひとこと」始まり始まり…
過去は自分の財産
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発表者
永井 智子(取締役副社長)
キャリアの作り方について考える機会があったんですけど、私自身は元々プログラマーで、ディレクターをやったり、プロジェクト管理者のサポート的なことをやってみたり、いろんなことをやって今に至ります。
で、これって「フィボナッチ数列」に似てるなぁと、ふと思いまして。
フィボナッチ数列は、「1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55…」という風に、前とその前の数を足したものが次の数字になるもので、1+2=3 、2+3=5 、3+5=8 …と繰り返すと、飛躍的に大きくなるときが来ます。実は、自然界の現象とも共通点がある数の並びで、急激に加速するんだけど、意外とすんなりできるというか。
こんな風に、キャリアも作っていけるといいのかなと。
うちの会社も、異業種からの転職が多いですが、違う業界だから過去のスキルが役に立たないかというと決してそうじゃなくて、例えば接客業をやってた人は、お客様とのやり取りがすごく上手だったり、活かせる部分が沢山ある。
以前の仕事で自然に身についたことが、今の仕事でどう活用できるのか。過去の自分を切り捨てるんじゃなくて、あのときに培った何かが、いま役に立たないか考え直してみる。そうすることで、自分オリジナルの価値が出せるんじゃないでしょうか。
過去の経験が積み重なった今の自分だからこそ、同じ環境のなかで育った人には無い考え方や、能力を発揮できる部分がある。そんな風に、自分のキャリアを考えてみてもらえるといいかなと思います。
原因は原因じゃない?
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発表者
小野木 雄(デザイン部 部長)
数年前にベストセラーになった『嫌われる勇気』を読んでますが、「原因論」と「目的論」という考えが、なかなか興味深いなぁと思って。「原因があって、その結果がある」という原因論に対して、「まず目的があって、それに合う理由を作っている」と考えるのが目的論です。
たとえば、引きこもりになっている状況に対して、
「過去のトラウマのせいで、外に出ることができない」と、理由が先にくるのが原因論。目的論だと「外に出たくないから、過去の出来事をトラウマ化している」と、目的が先にくる。
原因があって、結果があるんじゃなくて、
目的があって、感情や行動が作られている、と捉えるんですね。
自分は理系出身で「原因→結果」の世界に生きてきたので、それが逆になるという考えは衝撃的でした。「AだからB」と認識してることも、実際は違うのかもしれないな、と。
何かを理由に怒ってる人も、その理由は真の原因じゃなくて「怒って相手を屈服させたい」から、それを原因にしている、とか。(だから原因を解決しても怒りは収まらない。)
仕事上でも無理なお願いをされたときに「今、忙しいから無理」「○○だから出来ない」とか答えがちだけど、本気でやりたい仕事だったら、どうにかする筈。こういうのも実際は、目的(やりたい・やりたいくない)が先にあって、理由を作ってるのかな、とか。
この本はアドラー心理学をベースにしてますが、いろんな考えを知ることで、物事の捉え方が変わったりすると思うので、興味があれば、みなさんもぜひ。
相手の思考をたどる
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発表者
上井 正之(クリエイティブ部 部長)
「ディベート」って、みなさんも聞いたことあると思うんですけど、最近は何だか「相手を打ち負かすテクニック」とか「自分の主張を突き通すための技術」のように捉えられているような気がします。
本来、ディベート(教育ディベート)というのは、あるテーマについて「肯定派」と「否定派」の立場にわかれて、自分たちの主張の優位性を議論をすることなんですね。どちらの派になるかは、個人の主義主張とは関係ないので、内心でどう思ってるかは置いといて、自分が振り分けられた側の主張を、相手に対して説明する技術を学ぶためのものなんです。
自分の主張について、なぜそういう考えにいたったのか、段階を踏みながら論理的に説明していくことが重要で、自分のこうしたいああしたいを、好き勝手に主張することとは、まったく違う。つまり、「伝える技術」であって「突き通す技術」じゃないんですね。
で、論理的に伝える技術が身につくと、こんどは逆に、相手の意見に対しても、そこに至った経緯について思いを馳せることができるんじゃないかなと。
仕事って、いろんな立場の人と関わるので、自分と意見が合わないことも多々あると思います。つい自分の意見を突き通したくなると思うんですけど、そこで「なぜ、相手がそういう考えにたどり着いたのか」を、論理的に考えてみるというか。
相手の思考を、段階を追って解きほぐしていくことで、思いもよらない着地点が見つかったり、実りある議論ができるようになるんじゃないかな、と思います。
それでは、今日も良い1日を。
自分のキャリア、原因論と目的論、相手の思考をたどること。思索の秋にふさわしい「コバナシ」が揃いました。
さて、明日はどんな話が飛び出すのでしょうか。
たのしみたのしみ。
それでは、みなさん今日も良い一日を。