2017年11月02日
BtoB企業の周年記念サイト、
何を伝えるべき?
こんにちは。マーケティング部BtoBチームの羽賀です。
近年、企業が周年を迎えるタイミングに合わせて特設サイトを制作し、企業のメッセージを伝えている事例が多いように感じます。それは、BtoB企業も例外ではありません。
そこで今回は、2016年以降に周年を迎えた(またはこれから迎える)企業の“周年記念サイト”をリサーチして、その中から特徴ある5つの事例をピックアップしてみました。
周年記念サイトを通じて各企業は何を伝えているのか、自社は何を伝えるべきなのか。BtoB企業のWeb担当の方はもちろん、そうでない皆さんも担当者になった気持ちでご覧いただければと思います。
遊びゴコロで気持ちを動かす
日本精工株式会社
ベアリング分野で国内最大手、日本精工株式会社(NSK)の100周年記念サイトです。
【主なコンテンツ】
・社長メッセージ
・NSKビジョン2026
・社員のビジョン宣言
・お知らせ/イベント
・こんなところにNSK
・100年のあゆみ
・NSKのあたらしい動き
・会社紹介
このサイトの特徴は、まず何と言っても印象的な背景色。一度見ると忘れられないインパクトがあります。トップページでは、キャッチコピーと共に中央に人物が現れ、マウスポインタの動きに合わせて人物が動くという遊び心のある“仕掛け”も。
「NSKビジョン2026」ではステークホルダーの意見を基に策定した、これからの10年で自社が目指すことを明言し、その内容について解説しています。理論立てて分かりやすく伝える構成になっています。
「社員のビジョン宣言」では、社員がそれぞれの想いを紙に書き、自身のポートレートと共に写真で掲載しています。どんな社員が、どんなことを考えているのかが伝わるコンテンツです。
ベアリングという自社の主力商品を軸にデザインやコピーを打ち出し、沿革からビジョンまでをステークホルダーに向けてしっかりと伝えている周年記念サイトといえるでしょう。
光と歩んだ軌跡に焦点を当てる
株式会社ニコン
私たちにも身近なカメラやメガネレンズの他、BtoB向けに精密機械、産業機器、ヘルスケアなどの事業も手がける株式会社ニコンの100周年記念サイトです。
【主なコンテンツ】
・Prologue
・Special Movie
・History
・Anniversary Products
・We Love Nikon
・Information
ニコンらしく“光”に焦点を当て、暗闇にコンテンツが浮かび上がっているようなデザイン。
「Special Movie」では、企業の紹介・従業員の紹介・コラボレーション企画・沿革など様々な切り口で制作した動画をまとめています。映像事業も手がける企業だけあって、動画コンテンツの美しさが目を引きます。
「We Love Nikon」では、お客様インタビューを記事にして掲載。お客様の声から、自社製品や企業の魅力を伝えるコンテンツです。
企業のこれまでの軌跡、製品プロモーションなどをバランスよく取り入れ、ニコンブランドの魅力を惜しみなく表現した周年記念サイトといえるでしょう。
120周年事業を通して、更なる結束を
株式会社明電舎
発電・変電・制御装置などを手がける電気機器メーカー、株式会社明電舎の120周年記念サイトです。
【主なコンテンツ】
・120周年について
・MEIDENSHA Heritage
・未来を始める 谷川俊太郎×明電舎
・MEIDENSHA History
・Mobile Power Generator
・MEIDEN Unity Project
・明電舎×サラリーマン山崎シゲル
・120周年記念事業レポート
シンプルなグリッドレイアウトのトップページは、大きめのイメージ画像を用いて視認性の高い構成になっています。
「MEIDENSHA Heritage」では創業を原点から振り返り、企業が受け継ぐ想いを情緒的な動画コンテンツを用いて伝えています。
「MEIDEN Unity Project」は“従業員の一体感醸成を目的とした”コンテンツとして、実際に働く従業員を起用した動画コンテンツと共に、周年記念事業の紹介をしています。
著名人を起用したコンテンツ制作など、ユニークな企画を織り交ぜながら企業の考え方を伝えること、従業員の結束を目指すことを強く意識した周年記念サイトといえるでしょう。
先人の想いと開発の歴史
グローリー株式会社
通貨関連機器の開発・製造および販売・メンテナンスを行うグローリー株式会社の100周年記念サイトです。
【主なコンテンツ】
・STORY
・HISTORY
背景全面に動画を使ったトップページは、ユーザーの目を引くとともに企業のイメージを想起させる内容になっています。
「STORY」では主に創業者の生涯と事業への想いを伝え、「HISTORY」では事業の沿革を年譜としてまとめています。写真やイラストを用いて表現に幅を持たせています。
最小限のコンテンツとシンプルな構成ですが、デザインでインパクトを持たせ、視覚的に訴える工夫をしています。様々な切り口で企業の“歴史”を伝えることに特化した周年記念サイトといえるでしょう。
思わず見惚れるユニークな沿革
株式会社カカクコム
最後に、株式会社カカクコムが運営する、あらゆる商品・サービスを比較できる購買支援サイト「価格.com」の20周年記念サイトをご紹介します。
周年記念サイトには、その企業の沿革を紹介するコンテンツが欠かせません。しかし、淡々と歴史を振り返るだけでは、味気ないコンテンツになってしまいます。そんな沿革を工夫して見せているのがこの事例です。こちらはBtoCですが、BtoBでも参考にできる部分がありそうです。
【主なコンテンツ】
・PRODUCT Timeline
“時代を彩るプロダクト20年史”と題し、数々のデジタル製品・家電製品と共に価格.comが歩んできた20年の変遷を紹介しています。
企業の沿革を社会の変遷とともに振り返るコンテンツは、デザインを工夫し視覚的にもインパクト大。ついスクロールしてしまう楽しい内容になっています。BtoB企業の沿革コンテンツも、工夫次第で色々な見せ方ができそうですね。
周年記念サイトの目的とは
いかがでしたか?それぞれの企業が伝えたいメッセージを集約した周年記念サイト。どの企業も閲覧者の興味を引くためにデザインやコンテンツに工夫を凝らし、つい見入ってしまうような面白いサイトばかりでした。
周年記念サイト制作の際は、特に以下の4点を意識することが重要になるのではないでしょうか。
- 企業ブランドの強化
- 従業員の一体感醸成とモチベーションアップ
- ステークホルダーとのコミュニケーション
-
企業・製品・サービスのプロモーション
周年という、企業にとって特別なタイミング。この機会を活かして更なるビジネスの成長につなげるために、周年記念サイトは重要な役割を果たします。
顧客はもちろん、従業員やその家族、株主や事業関係者など、企業と関わるステークホルダーへの感謝を表現することを忘れてはいけません。
まず誰に向けて発信するのかを明確にし、過去を振り返るだけに留まらず、現在、そして未来への期待を感じさせるサイトづくりが重要になってきます。もし、これから周年記念サイトを制作するときには、これらを踏まえて意義のあるものにしたいですね。
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