2017年12月19日
こじらせ新米Webマスターがゆく!
神山サテライトオフィス勤務、運用担当の澤田です!
入社後、実務についてから1年が過ぎました。現在の主な業務内容は、Webサイト運用更新のためのデザイン作成の他、ランディングページデザイン・バナー制作・ワイヤーフレーム作成などです。
私が目指している「Webマスター」とは、Webサイトの運用にまつわることであれば何でも対応していくのが基本スタンスです。しかし、Web業界未経験の私。これから自分は一人前のマスターとして業務を担っていけるのか、不安を感じながら新米Webマスターとしての日々がスタートしました。
新米Webマスター、早々のこじらせ期
最初はすべてが新しいことで、できないながらも面白く感じていたのですが、もともと要領がよくない自覚もあり、新しいことが増えるたび、こじらせていきました。案件毎にやることも覚えることも全然違う…日々目の前の業務で手がいっぱい。「わからないこと」がわからない!次々出てくるマルチタスクに、あっという間にうまくいかない苦手イメージがついてしまいました。
症状1:フローが覚えられない。
まず困ったのが、想像以上に業務が覚えられなかったこと。
思ってた以上に細かいフローが多く、しかも案件ごとに異なります。ひとつひとつ意味を追い、確かめながら時間を重ねフローを構築させていく、というこれまでの自分のやり方は通用しませんでした。
やり方を変えられないうちは、報・連・相すら抜けが多い状態。ボロボロ抜け落ちる上に、毎日の未消化ノルマ、新しいタスクが増えると、俄然焦りました。
症状2:先輩たちが異常にタフに見える。
次に困ったのが、目の前の先輩Webマスター達を見ていて、その膨大なマルチタスクの波をタフにわたっていく姿に、恐怖を感じてしまったことです。
<先輩Webマスターの業務>
・通常運用更新業務(スケジュール調整、打合せ、デザイン作成など)
・チームのタスク管理
・新人指導(引継ぎ内容の検討、手順説明、添削、タスク管理指導)
・新規案件の検討(リソース確保、相談、調整)
教育、チームのタスク管理といった、通常業務以外に割く時間が一日の大半を占め、連日遅くまで働いている先輩たち。それでも嫌な顔せず、困っていたら問題解決までしっかり付き合ってくれる。「すごいな」「ありがたいな」という気持ち以上に、「ここまでのレベルに達しないといけんのか…」と感じていました。
症状3:毎日のタスク…!ただの壁に見える。
適応できない状態が続くと、日々の業務について工夫することや、良くするには?と考えることも止めてしまっていました。
例えば、私たちの仕事は文字にするとこうです。
-
今月の特集ページ更新(前年度の構成を踏襲)
素材は今年のものに変更して、カタログ(紙媒体)と照らし合わせ、
トルツメ箇所要確認。 -
商品のモデルチェンジ(ページの構成は変更ナシ)
文言、機能性の変更点を、
資料を確認しながらワイヤー・画像作成、差し替え更新。
大きな変化を求められるものは少なく、着実に運用していくものです。(もちろん大きく変化する、リニューアルのお仕事もあります。)
“着実に運用する”とは、どういうことか。その点の意識が薄いと、目の前のタスクは、個性のない壁のようなもの。業務の全体像を見れていないので、「工夫する」「良くする」ことにまったく意識が向いていませんでした。
改めて書くとひどいです…。こんなにこじらせていたのに、当の本人はいっぱいいっぱい。現状を客観視できていませんでした。
新米Webマスター、ようやく足元を確かめる
行きづまった私を見かねて、まずは業務量が物理的に制限されました。そしてタスクの管理方法を改めて教えられることで、次第に作業に慣れて余裕が出てきはじめました。
しかしそこで出てきたのは、「できるようになった!」という喜びではなく、「あれ、なんかテンションあがらないかも…」というモヤモヤでした。余裕ができてはじめて、自分の中に何も積み上げられていないことに気付いたのです。
私の担当している「運用」業務。
このものさすサイトでは、「Webマスター代行サービス」と記載してあります。
この言葉。実は、ちょっと抵抗がありました。
先輩たちから「Webサイトの運用更新にまつわることであれば何でも対応していくのが基本スタンス」と聞くたびに、どこからそんな底知れぬパワーが出るんだろう、そんなWebマスターにはなれそうにないと思ってしまったのです。
そこで、またまた行きづまった私は、先輩Webマスターに、入社してからの道のり・一人前になったと思った時・うれしかったことなど、様々な角度から色々と聞いてみました。先輩たちは、いつもどおり丁寧に話を聞かせてくれましたが、わかったことは、私と先輩では、スタートラインが大きく違っていたということでした。
マルチタスクが「ただの壁」に見える私と、それが当たり前な先輩。
その差は、運用業務の成長の過程にヒントがありました。
そもそも、運用案件が増え始めて専門の部署が作られたのが約4年前。当時は多くのサイトが運用についても試行錯誤中で、リニューアルを含めて問題解決するべき点も、もっとわかりやすかったそうです。そこからWebの進化に伴い、運用フェーズの重要性も業務領域もどんどん増えてきた、という流れ。
なるほど、モノサスの運用チームの開拓期を支えてきた先輩たちと自分では、作ってきた歴史も、お客様と育んできた温度感も違いました。私は神山サテライトオフィスで採用されて、お客様と顔を合わせたこともほとんどありません。先輩たちが整えてきた運用案件を少しずつ覚えている真っ最中の自分とは、大きな違いがあることをここで初めて理解しました。
渡されたものを教えられた通りにこなしているだけで、先輩たちのように「何でも対応するんだ」というやる気が湧いてくるわけはないと、今の自分の状況が分かり、少し肩の荷が軽くなったような気もしています。同時に、その差を理解したうえで、自分自身で育つ機会を作っていかなくては、いつまでたっても先輩Webマスターのようにはなれないのかもしれません。
新米Webマスター、主担当への道のり
また、先輩たちに話を聞くのと並行して「Webマスター」について自分なりに調べてみました。ブログや、セミナーなど数多の記事があるなか、NECマネジメントパートナーのコラムにあった言葉がすごくしっくりと響いてきました。先輩たちに話を聞いたことともリンクしたのでご紹介します。
Webマスターのホントの仕事。
動かすのは“自分の頭”と“人の気持ち”。
そもそもWebマスターの仕事は、Webサイトの立ち位置や方向性を担うプロデューサー、そしてWebサイトそのものは、会社の事業が根幹にあり、事業を伝えたい対象へ向けたコミュニケーションツールだということです。
Webはコミュニケーション。
当たり前のように日々の運用を行なっていたけれど、目の前の業務ばかり気にして、お客様であるWebマスターの方が見ている景色を気にしたことがありませんでした。
これまで教わってきたメモを見返すと、「お客様が本当に望んでいること」「ファクト」「依頼内容の真意」…ヒントになるキーワードがいくつも登場しています。何度も何度も聞いていたのに、その大前提を腹に落とし込んでいなければ、こうも意識をすり抜けていってしまうのかと反省しました。
目線が変わると自然と自分の意識に変化が出てきます。
これからの自分には、Webの歴史も学んで時代を俯瞰して見ることも必要になってきます。同時に、実践できる新しい情報にはアンテナを張って仕入れていくことも大事です。新米だからといって、開拓してきた先人たちが整備してきた道をただ歩くのに甘えず、クライアントの意向と時代に沿った方向性に導こうと心がけることを、心に留めておきたいと思います。
実は、入社一年目の私に課せられた目標のひとつが「主担当案件を持つこと」でした。担当している案件はいろいろとありますが、一人前の「主担当」にはまだなれていません。そして間もなく一年目が終わってしまいます。
一年目の目標はクリアできませんでした。散々こじらせたから当然の結果だと思います。まだまだスキルも経験も新米すぎるため、いつどんな風にまたこじらせるかわかりませんが、今回、自分の頭で考えて出た答えと感覚を持ってどこまでいけるのか実践していきたいと、今は思っています。
先輩Webマスターは口を揃えて言います。「できるようになったら、絶対楽しい」
私もそんな予感がしています。