2018年08月20日
わたしの好きな、書く仕事
こんにちは!WS部(Webマスターサポート部)の澤田です。
私たちWS部のお仕事は、お客様のWebサイトをお客様と一緒に運用していくというものです。仕事は多岐に渡りますが、その中でも、私が好きな仕事のひとつに"ライティング"があります。
今回は、WS部としての"ライティングの仕事とは一体どういうものか?ということをお伝えしたいと思います。
WS部の書く仕事「松・竹・梅」
WS部の仕事内容が多岐に渡るのは、お客様の運用しているWebサイトの種類、規模、用途が千差万別、多様であることが理由です。そのサイト全体に関わるのか、一部のコンテンツに関わるのかでも更に変わってくるのですが、同様に"書く仕事(ライティング)"の内容にも種類があります。今回はそのボリューム毎に「松・竹・梅」の3つに分けてご紹介したいと思います。
梅(ボリューム小):
ワイヤーフレームで見出しや簡単な本文を考える
書くお仕事で、ボリューム感の少ない物といえば、ページ単位でのワイヤーフレーム作成があります。
毎月更新を依頼いただいているお客様からは、既存ページのリニューアルやランディングページの作成依頼があります。そのほとんどが、お客様から原稿となる紙媒体のデータやテキスト原稿をご入稿いただき、Webサイトに落とし込んだ時の構成をワイヤーフレームとして起こしていきます。その場合、見出しや基礎的なテキスト部分などからご提案させていただいています。その後、こちらのご提案したものをたたき台として、お客様の校正が入り、内容の肉付けが行われていきます。
例えば、目的地までの道のりを分かりやすく掲載するアクセスページや、季節ものの商品を特集する際の導入となる読みものページなど、ユーザーの目線に立ってご提案できます。
竹(ボリューム中):
すでに取材が終わった後の記事を作成する
「梅」よりボリュームが増える例として、取材済みの音源と文字起こしが行われた後の原稿を受け取り、既存のコンテンツに合わせて記事を作成することもあります。
素材をご用意いただいているので、記事のコンセプトなどをこちらで一からから考えることはありません。
この場合に気をつけることは、既存のコンテンツを読み込んで構成を守るという点と、すでに文字起こしされている素材をしっかり理解することです。取材音源が一緒に渡ってきた場合は、音源も聞き込みます。
伝えなければいけない情報(例:お店紹介であれば店の細かい情報、これまでの経緯など)はきちんと伝えられているかはもちろん、取材対象者が熱を持って話をしたであろう箇所をとらえて、文脈を間違えないような編集をしなければいけません。熱を持って話している場合、同じ話が何回も何回も言葉を変えて登場していることが多いので注意が必要です。
逆に、話題が散らばってしまってはいるところはどうまとめるか、全部カットしてしまうかなど、よく検討します。
自分が実際に取材に行ったわけではないので、文を切ってつなぐ、という編集の基本動作そのものが難しく感じられます。こういった時に取材音源が聴けると、言葉の抑揚や現場の空気などが音として聞こえ、「なるほど」と思うことができます。人は五感で情報を拾っているんだなと実感する瞬間でもあります。
松(ボリューム大):
取材から依頼されて、記事を作成する
一番ボリュームが重めのものとしては、取材から依頼されて書くお仕事があります。
まず、掲載されるWebサイトの立ち位置をしっかりと把握することから整理します。普段、運用させていただいているWebサイトではありますが、改めてどういう人が読むのだろうと考え、以前の記事も隅々まで目を通します。ここに時間をかけると、実際にインタビューへ行った時の質問のネタにもなりますし、記事を作成する時にスムーズです。
取材対象者を選んだ理由などを、依頼主にも伺いますが、取材対象者・その周辺のことをできうる限り事前に調べておき、質問内容をいくつか検討しておきます。最初に自分で少しずつ思いを馳せておくことで、当日の話し方が変わってくるのではと思っています。
当日は、現地へ足を運び、取材対象者にインタビューの趣旨を説明した上で、録音の許可をとり、インタビュー開始。最初は、構成案を見ながら話を進めますが、相手の話が深まったなと感じた部分は、話が前後したとしても掘り下げていきます。相手から言葉が出続けているうちは邪魔をせず、言葉が途切れたところで、相手が話をしてきた言葉の中から選んで問いをおく。相手の腹の中から出てきた話が聞けたのならば、結果的に持ってきた構成案は全部無視だった!ともなります。
この話の聞き方は、神山ものさす塾2期の塾生だった時に、西村佳哲さんから「人の話を聞く」講義を数日間受けたことで意識し始めたものです。数日間の経験でしたが、"相手の話がまっすぐ聞けていない状況"を知ることができました。取材以外でも、人の話を聞く時にはよく意識し直すようにしています。
私は特に、自分の聞きたいことを相手に次々と質問してしまう癖があったり、逆に何を質問するか考えることに必死になったりしていたので、意識し直すだけで落ち着けるのです。
「話ちゃんと聞けたかな…!」と不安になっても、「いや、相手から言葉が出なくなるまで聞いたな。」という実感があると、記事に起こすに足りないという状況にはならなさそうだとも思います。
記事に使う写真は、インタビュー前の要素撮影、インタビュー中の表情、関係者の集合写真などは一通り押さえますが、それでもインタビュー中にでてきた話で欲しいなと思ったイメージがあれば、インタビューの後に写真をお借りできるか交渉します。
その時撮影した写真が良いものであることはもちろんですが、やはり取材対象者が持っている写真が一番キラキラしているなあと、思います。
言葉にできると楽しい
今回ご紹介したような書く仕事は、WS部全体を見ても現状の割合としては少ないです。私自身、専業のライターとして仕事をしているわけではないので、書ける文章には限界があります。それは、取材後に対象者のこれまでのあらすじを書き起こしている時であっても、とあるランディングページで商品を紹介する時であっても同じです。
やはり当事者が考えていることを、当事者自身の言葉で語る時が一番相手に伝わります。その当事者の言葉を代わりに文章に起こすことが私たちの仕事なのですが、"代わりに書く"ことができるようになるまで話を伺い、調べ、考え、書いていく仕事はなかなか難しいと感じています。お客様の描きたいイメージはどんなものだろうと感じながら書く工程の中で、これまで見えていなかった視点が見えてくることもあります。
それは、取材でも同じ感覚があります。当事者が感じているものを、じっと覗き込むように
話を聴く。その時は、個人的な好奇心などは消えていて、質問も最小限になります。
こうした書く仕事を経た後、(個人的に)毎月の運用更新のお仕事との向き合い方も少し変化するようです。書く仕事の醍醐味だと、感じます。
今Webの世界には、個人単位のマニアックなものや、大企業が発信する専門性の高いもの、無料のものから有料のもの、あらゆるオウンドメディアがどんどん増え、非常に面白い'"読みもの"コンテンツが溢れています。
WS部として関わらせていただく”書くお仕事”が、これからもっと幅が増えていくといいなと思っています。お仕事お待ちしています!