2018年09月04日
東京を離れて気づいた
シンプルライフの心地よさ
東京生まれ、東京育ち、祖父母も東京の私が、神山で5ヶ月間過ごしてから東京に戻り2年が経ちました。
神山での生活から学び、今も気持ちよく続いていることが「必要なものだけを持って暮らす」こと。今回は、神山から戻って、どれだけシンプルな生活になったか書いていきたいと思います。
神山で過ごした時間は、とても毎日が清清しく充実していました。
出勤しておうちに帰って翌朝また出勤して帰って…という繰り返しに変わりはなく、
「同じ時間を過ごしているのに、なぜ遊ぶ時間も、勉強する時間も、考える時間もあるのだろう。」
そう思いながら過ごしていました。
私にとってでた答えは「東京は情報量が多すぎること」でした。お店、商品、食べ物、交通手段、人、場所。選ぶ楽しみもありますが、考える時間も多い。その点、神山で過ごした時は、シンプルで必要なものだけが身の周りにあり、与えられる中から選ぶというより、あるものや足したいなぁと思う部分に対して何ができるかを考えている時間が楽しみでした。
荷物も大きめキャリー1つで、ほぼ5ヶ月過ごしました。
本当に必要なものは少しだけでいいんだ。きっとそうやって過ごしたかったけれど、情報量も物も多い東京では気づけなかったことでした。
東京に帰ってから、引越しを機に必要なものを厳選。
家の中はとてもシンプルになりました。目指したのは、ホテルくらいのシンプルさ!1年中旅行しているような気分になれる、かもしれません(笑)
ベットや机など、主要な家具以外なし。収納家具を置いてしまうと物が増えるので、幅1メートルくらいのクローゼット1つで充分。それでも、1年衣替えも必要無しの分量しか服もありません。
ものがないと何がいいかって、なくし物をした時、探す時間がかからないということです。
ラグも、かさばる掃除機もいらない。室内用と玄関用のほうきとちりとり。あとは、ササッと拭き掃除。朝の5分で掃除も出来てしまいます。
食材の買い物も、野菜はスーパーの多くの食材から選ぶのではなく、近所の農家さんたちからの採れたてものを注文しています。何があるかはおまかなせなので、いただいた野菜から、どうやって食べようかと考えます。旬の野菜で採れたてならば間違いなくおいしい。
調味料だって色々いらないのです。自分では選ばないような珍しい野菜や、その季節の野菜を食べる意味も調べたりして、なかなか楽しんでいます。野菜をサービスでいただいたり、農家さんのおすすめの食べ方などを教えてもらったりなどしてお話しながら買い物をします。スーパーももちろん利用しますが、あれやこれやとスーパーで買い揃えるよりシンプルでいてとてもお得です。
神山では、畑からそのまま収穫した野菜や、売りには出せない形の野菜などをたくさんいただき、ありがたかったことを思い出します。
必要なもので満足していたら、余計なものを買わなくなりました。もともと、物欲も執着も無い性格というのもありますが、生活費以外の出費がほぼありません。
「貯金てどうすればいいの?」とよく聞かれますが、「満足すればいいんじゃないかな~」としか言えません。人それぞれなので、満足するまで追求してみたらいいと思います。
私も、節約している訳でも、切りつめている訳でもありません。
食事・旅・プレゼントなど、形に残らない、むしろ楽しむことには使っています。
きっとそれが、必要なものなのです。
今では、部屋の中で広々ごろごろしたり体操できたり、食材とむきあえる時間も増え、豊かになったと感じます。環境は大きく違っても、こういう風に生活することもできるんだなぁと嬉しく思います。
生活にゆとりがあると、朝も生き生きとしていて(笑)早起きしてしまうので1時間くらいお散歩してから出勤しています。蝶々に囲まれたり、スズメバチに追いかけられたり、セミに脅かされたり、意外と夏の朝はにぎやかです。
朝の時間を、おもいおもいに楽しむ人たちにも遭遇し、体操やジョギング、観光している人まで。「写真撮ってください」と言われ受け取ったものが懐かしの「写るんです」だったりと、おもしろいことが寄ってきます。
シンプルなことは、無機質な感じもしますが、環境にも心にも余白が広がり、なかなか心地良いものです。
忙しい中でも、まずは環境に余白を作ってみるのはいかがでしょうか。