2018年09月11日
食物アレルギーでも外食を楽しめる!
TDLで見つけた Webサービスについて考えてみた
こんにちは。Webマスターサポート部の松永です。
今日は、個人的にすごいなと思うWebサービスを見つけたので紹介をしたいと思います。
それは、東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドが提供している「アレルゲン情報について」というWebサービス。いちユーザーとしても、Web制作に携わる者としても、本当によく出来ているサービスだと思いました。
今回は、個人的にこのサービスが広まると良いなという思いをこめつつつ、記事を書いてみたいと思います。
アレルギー表示を「逆引き」できるレストラン検索
今年の6月に1泊2日で家族と東京ディズニーランドへ遊びに行った時のことです。うちの下の子は「卵アレルギー」を持っていて、自宅でも卵を抜いた食事を考えたりと大変なのですが、外食時には卵不使用のメニューがあるレストランを探す必要があるため、実は結構困ります。
ですので、事前のレストラン調査は必須です。もちろん、ディズニーランドに行くと決めた時も「ディズニーランド レストラン アレルギー」で検索しました。すると、ものすごいレストラン検索に出会うことができたのです。
そのアプリがこちらです。
このサービスでは、例えばアレルギー情報の「卵」をチェックボックスでチェックすると、そこから逆引き検索ができます。さらに、卵不使用のメニューがあるレストランがわかるだけでなく、各レストランの具体的なメニュー内容まで表示してくれるのです。
通常、「アレルギー対応可能なレストラン」という情報は出てくることが多いのですが、具体的に「●●」「●●」とメニュー名まで検索表示されるサービスには初めて出会いました。これなら、子どもが好きそうなメニューが沢山あるレストランを選ぶことも出来るし、調べている時間が楽しくなるというか、ちょっとワクワクしながら検索することが出来ました。
さすが、夢の国、ディズニーランド。こんな細かいところをサービスしてくれていることに、いちユーザーとして本当に感謝しています。
いつもはどうやって調べているか
私たち家族が普段どうやって、アレルギー対応のレストランを検索しているのか、少しご説明してみます。
1. 外出する時は、外出先の近辺でめぼしいレストランをGoogleマップやぐるなびなどで検索して見つかったレストランのWebサイトを見る。
↓
2. Webサイトのメニュー表にアレルギー表示があれば参照する。
※メニュー表にアレルギー情報を掲載してくれている企業さんは意外と少ないです。
↓
3. Webサイト「お問い合わせ」があれば、本社に問い合わせて、メニューに卵不使用のものがあるかを確認する。
※店舗に連絡しても「アレルギー情報?どこだっけ?」みたいなやりとりが結構多く、時間がかかるため、本社に連絡した方が早いことが多いです。
上記のように検索するのですが、なにせ時間がかかります。事前にがわかっていれば、ある程度準備できるのですが、たまたま交通渋滞などで遅くなった時に外食先を探す時は大変です。(さらに子どもを連れて移動しながらとなると、移動している分さらに大変です。)
普段がそういう状況ですので、旅行先エリアの中で、アレルギー情報からレストラン、さらにはメニューまで検索できるディズニーの検索サービスは、とてもありがたいです。
Web 制作者として考えてみた
ここまでは、いちユーザーとしての実感をお伝えしましたが、普段Webサイトの運用を行なっている立場として、この検索サービスがどのような仕組みになっているのかを考えてみました。
まずは、各レストラン毎にアレルギー情報を指定のエクセルシートに記入してもらうか、食品検索用のシステムを利用して、システム登録してもらうかをして、情報を集約する。
集約した情報を元に検索システムを利用して、選んだアレルギー情報に応じて、検索結果を表示する。こんな感じでしょうか。
これを運用していくには、レストランから最新の情報を一定の間隔で更新してもらうか、季節などのあるタイミングで情報を更新してもらうかを徹底して行うことが必要です。どちらにしても、レストラン側と集約側にコストが発生します。レストラン側ではメニュー情報が間違っていないかのチェック、集約側ではきちんと情報が更新されているかのチェックが必要になります。
実際どれくらいの頻度で更新されているのか、更新状況を確認してみました。
なんと毎日更新されています。。。
夜中に更新されているようなので、食品メニューのデータベースから自動取得しているのでしょうか。それとも毎日、日中にキャストが更新してくれているのでしょうか。
このようなアレルギー情報などを扱う場合、掲載情報が間違っていると大きな問題になりかねません。とても神経を使うにも関わらず、スピードと正確さが必要とされる作業を毎日行なっているのはすごいなと改めて感心します。
同じようなサービスができるとよいな
わが家と同じように、アレルギーを持った家族がいて、日々レストランを探すのに手間取っている方は多いと思います。
もちろん、レストラン側もアレルギー表示に関しては意識を持っていて、メニューに含まれるアレルギー食品情報をまとめているお店は増えています。ただ、その大体が PDF で Web サイトに掲載されているか、お店に行ってプリントアウトされたものを確認する形なので、事前に情報にたどり着くまでにかなり時間がかかります。
そこで、難しいのは百も承知ですが、全国版の「逆引きレストラン検索」があればと考え、個人的なマイプロジェクトとして進めていきたいと思っています。まずは、できるだけ簡易な登録ができるシステムと、人の手間が極力かからない運用方法の確立が必要なので、そこを作るところから始めています。
日々のWebマスターサポート部の業務でも、コンテンツを展開しやすいサイトにするにはどうすれば良いかなど常に考えていますが、今回のチャレンジも良い形で活かしていけるといいなと思っています。