2018年12月14日
声に出して使ってみたくなる
ドローンの撮影テクニック6選
こんにちは、デザイン部の河原崎です。
去年からドローンの記事を執筆してから、早3回目となりました(第1回、第2回はこちら)。
前回まではドローンを持っていない人や初心者向けのお話でしたが、今回は中級編として、魅力ある空撮映像を撮るための撮影テクニックについてお話したいと思います。
撮影テクニックの中には必殺技のような、つい言ってみたくなるネーミングの技法がいくつか存在します。
今回はそんな撮影テクニックを、実例を交えながら紹介します。
1.クレーンショット
対象物から遠ざかるように後退しながら撮影する技法で、対象を含む全風景を次第に広く捉えることで、ドローンならではの壮大な映像になります。
プロはこんな風に使ってる!
以前もご紹介しましたが、新婚旅行でドローン片手に旅した夫婦の映像作品では、クレーンショットを用いて、各国の風景を魅力的に写しています。
2.バードアイ
まるで鳥の目線から見たかのように、カメラを真下に向けて移動しながら撮影する技法です。難しい撮影技術も必要無く、普段人間の見られない角度から魅力的な映像が撮れるので、個人的にお気に入りの撮影技法です。
プロはこんな風に使ってる!
この技法では、JTのCMが私は印象に残っており、すべて真俯瞰の映像をつなげることで、統一感とストーリー性を持たせています。
3.ノーズインサークル
対象物にカメラを向けたまま、その周りを旋回して撮影する技法です。
対象物を常に映しながら動きのある絵が撮れるので、アーティストのPVでもよく使われているのを見かけます。
操縦に少しテクニックが必要となるため、操縦練習としてもよく使われる飛ばし方です。
プロはこんな風に使ってる!
ミスチルの名曲のPVでも使われており、私の界隈ではこの技法を「tomorrow never knowsショット」と勝手に呼んでます。(当時はドローンではなくヘリでの撮影だと思いますが。)
4.リヴィールショット
撮影対象を途中でフレームインさせる技法です。例えば、映画のオープニングで目的地や対象物を徐々に写し出すとき等、映像にストーリー性を持たせたいときに用いられます。
プロはこんな風に使ってる!
下記はリヴィールショットを用いてニューヨークの摩天楼を撮影した映像作品で、海上を滑走してから徐々に高層ビルをフレームインさせるカットは、さながら映画のワンシーンのようです。
5.ローフライングショット
低空飛行で撮影する技法です。ドローンは対象物の近くを通ることができるので、スピード感のあるダイナミックな映像が撮れます。
他の技法に比べ、人や障害物にぶつかる可能性が高いので、飛ばすときには注意が必要です。
プロはこんな風に使ってる!
こちらの技法もPV撮影でよく使われており、アーティストの近くを通って撮影することでダイナミックな映像になります。
6.ドリーズーム
これはズームレンズを積んだドローンでの撮影技法なのですが、ドローンの機体を「後退」させると同時に「ズームイン」することで、対象物のサイズを変えずに、背景の遠近感だけを変化させるというテクニックです。(前進しながらズームアウトでも可)
ドローン界では、最近「MAVIC2 ZOOM」というズーム機能を搭載したドローンが発売されてから、この技法の認知度が広がりました。
プロはこんな風に使ってる!
別名「めまいショット」と呼ばれ、ヒッチコックの映画で使われたことをきっかけに、さまざまな映画で見かけます。(ドローンでの撮影ではないですが。)
いかがでしたでしょうか。
最近、ドローンの映像は一般的に目にする機会が増えてきたため、ただ撮影するだけではなく、こういった撮影技法を駆使して魅力的な映像を作り出すことが必要になってきています。
ドローンをお持ちの方は撮影の際「リヴィールショーーット!!」「ドリィーズーームッ!!」と、ぜひ技名を声に出して使ってみてください。