2019年12月02日
ものさすラジオ
ちょっとナルシストなデザイナー小野木
ときどきモノサスにお邪魔して、ものさすサイトの運営に関わっている中嶋希実です。ふだんは取材などで、人の話を聞く仕事をしています。
最近、代々木オフィスのソファー席に集まって話を聞く社内限定の小さなイベントをはじめました。その名も「ものさすラジオ」。
記念すべき第1回目のゲストは、デザイナーの小野木さん。仕事を終えソファーに集まってきたメンバー、そして中継先の画面の向こうでは仕事をしながら、帰って家事をしながら耳を傾けるメンバーとともにゆるゆる話す時間になりました。
モノサスに入社した経緯から最近が考えていることなど、あんな話やこんな話も。
当日の話をちょっとだけご紹介します。
- 中嶋
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今日の気分はいかがですか。
- 小野木
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昨日からちょっとお腹が痛くて。あとちょっと気管支痛めてるんで呼吸がしづらいです。
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そんなときに呼んですみません...
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いえいえ、よくあることなんで。どんなこと聞かれるんだろうって楽しみです。
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では。小野木さんって、どうしてデザイナーになったんですか。
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とにかくずっと絵を描いてる子でした。小学生のころとか、展覧会に出れば必ず賞をもらえるような感じだったんです。
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すごいですね。
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だけどそれで食べていこうっていう意識はなくて。楽器が好きだったので、大学でプログラミング学びながらバンドをやってて。
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どんなバンドやってたんですか。
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えーっとですね。ヘビーメタルとかデズメタルとか。
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え、ちょっとイメージと違いました。
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ギターとかすげー尖った形の使ってましたね。音楽続けたくって、卒業してもフリーターやりながらバンドやってたんです。
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(今は物静かで淡々とした感じの小野木さんが、ツンツンな格好してデスメタル...)
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やってみたんですけど、残念ながら音楽のセンスがなくて。なにか仕事をしないとまずいってときに、好きなことよりも得意なことを活かそうと思って。当時ってFlash全盛期だったんですよ。Flashはコードを自分でかけば思い通りに動いてくれるし、絵も描けるしってことでWeb業界に入りました。
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じゃあWebがやりたいとか、デザイナーになりたいっていう始まりではなかったんですね。
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そうですね。小さいころから絵を描いてて、今でもイラストの仕事してて。結局1本でつながってる感じもあるんですけど。
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デザインしてるときどんなこと考えてるんですか?
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僕がつくるデザインは、色が優しめでちょっと丸い、柔らかいって言われるんですけど。自分ではまったく自覚なし。最初に資料を読み込んで、固い・柔らかいとか、白っぽいかなとか、なんとなく頭のなかで方向性をつくって。パソコンに向かって画面に白いキャンバスが出てくると、ぞくっとするんですよ。
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ぞくっと?
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そう。絵を書く瞬間にクロッキー帳を見て、さあなに描こう!っていうときのワクワク感、わかります?
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...えっと。
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わかんないか。白い画面を見るとワクワクするんですよね。
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(話を聞いてた菅野さん:モノサスのコーダー。職人レベル高め)
それ、ちょっとわかります。コーディングも最初はなにもなくて。どんどん埋まっていくと、あ、もう新しいコードが書けないんだって。
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そうそう、最初が楽しい。
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12年やってきて、デザイン辞めようって思ったことないんですか?
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...モノサス辞めようかなは考えたこと何回もありますけど。デザイナーやめようかなっていうのはないかな。
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デザイナーはないんですね。
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イラストやったり、CGみたいな勉強してた時期もあったけど。結局デザインしてないとほかのジャンルもうまくいかない感じがあって。二足のわらじというか、ほかのこともやっていたほうがバランスいいなと思ってる。
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これからやってみたいこととか、あるんですか?
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それね、考え始めてもう1年くらい過ぎてます。
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悩んでいる?
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悩んでる。あんまり、これで食べていきたいっていうのがないんですよ。
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デザインはやっているけれど?
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例えばフードハブをやってる真鍋さんはプロデューサーっていう職種だけど、そもそも社会性への問題提議があって、それを実現するために「食」っていう文脈で仕事をしている。自分も「こういうふうに生きていく」みたいな軸を持って、それをデザインっていうスキルで叶えていくほうがよくて。どういうデザイナーなのかっていう軸がないんですよ。悩み中。
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(話を聞いてた立脇さん:モノサス2年目のディレクター。編集勉強中)
小野木さんって、私からはスーパーマンみたいに見えてるんですけど。悩んだりするんですね。
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淡々とやってるイメージありますよね。
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すごそうな人も会ってみると、案外ふつうの人だったってことが最近けっこうあって。みんな人間だなって感じるんです。僕も、人です。
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小野木さんって、ほかのメンバーから見てどういう感じの人なんですか?
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(話を聞いてた菅野さん)
最大限の尊敬を込めて、天才風秀才。
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天才風、秀才。
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なんか一見なんでもできそうな空気があるんですけど、やっぱりきちっと努力してるなっていうのがあって。いろんなことを知ってるし、なんにでも興味があるし。
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(話を聞いてた松永さん:モノサスのベテランコーダー。2児のパパ)
けっこう夜遅くまで仕事してること、けっこうありますよね。
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あります。
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妥協せずに作品っていうか、デザインをつくっているのを感じます。ひとつひとつ、熱い想いがあるのがわかるっていうか。
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あー、ちょっと酔ってるところはあるかも。自分に。
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え。
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けっこう自分好きだから。
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え。
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ちょっとナルシスト入ってないとやってらんない感じがあるんですよね。一種の自信がないときついっていうか。仕事がんばってるぜ俺、っていう感じです。
小野木さんがちょっとナルシストだとわかったところで、この日のラジオは終わり。
当日はほかにも、モノサスに入社した経緯や最近ハマっているYouTubeの動画について教えてもらいました。
ほかの話が気になる人は、小野木さんに直接聞いてみてください。
次回のラジオは、強面マーケッター龍田さんをゲストにお送りします。