2020年05月02日
ものさすラジオ
圧が強めのプロデューサー真鍋
ときどきモノサスにお邪魔して、ものさすサイトの運営に関わっている中嶋希実です。ふだんは取材などで、人の話を聞く仕事をしています。
最近、代々木オフィスのソファー席に集まって話を聞く社内限定の小さなイベントをはじめました。その名も「ものさすラジオ」。
ひと仕事終わってソファーに話を聞きに来る人、仕事中や帰宅途中に耳だけこっちに向けている人が集まる小さな会です。
3回目のゲストはプロデュース部の部長であり、会社全体の働く環境をつくるデザイン係であり、徳島・神山で活動するフードハブ・プロジェクトの支配人でもある真鍋さん。
いろんな仕事をしている真鍋さんってどんな人なのか、ビール片手にゆるゆる話を聞かせてもらいました。
話していたことをほんの少しだけご紹介します。
- 中嶋
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真鍋さんって、今どんな感じで働いてるんですか。
- 真鍋
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ここ3年くらいはフードハブに集中してて、プロデュース部のみんなにはいろいろ助けてもらいました。今は月で言うと1.5週間くらいがモノサスのプロデュース部やデザイン係として。1.5週間がフードハブ。あとの1週間は次の動きの準備をしたりっていう割合で働いてます。
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モノサスで働くことになった経緯って、どんな感じなんですか。
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どこから話すといいかな。えーっと、制作会社を辞めてアメリカのディベロッパーに就職しました。そこがまぁブラック企業で、大失敗したんです。
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そうだったんですか。
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その前は家族で葉山に住んでたんだけど、ちょうど妻が息子を妊娠したタイミングだったから、私が単身で行くことにして。全部で80万円くらいかけて家財道具をアメリカに送ったわけ。それが半年して、ダンボール開けないで送り返すことになり。運送会社が帰りは20万円で届けてくれたのよ。太平洋に100万円投げ捨てました。
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だいぶかわいそうな人だと思われたんでしょうね。
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ね。帰ってきてからイベントの空間構成をする会社にひろってもらって。寝れないことはなかったけど、忙しい会社でした。そこで今の仕事にもつながるいろんな人に会ったんだよね。そのあと籍を移したのがモノサスです。
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モノサスの前は、どんな仕事をしてたんですか。
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大きかったのが2011年の食の仕事。イベントのコーディネートと英語ができるからって、3週間料理教室とかイベントしながら旅をやりまくるっていうのを担当することになって。
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海外から来た料理人と地方を巡ってたってやつですか。
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そうそう。10人乗りのハイエースを運転して、20人くらいの料理人とかアーティストをつれて産地を案内して。お客さんを集めたり、料理をする環境づくりが仕事。
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大変そう…
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ぜんぜんやりたくなかったんだよね。社会的な意義とかみんないろいろ言ってるけど、結局日本に来たかっただけだよね?みたいな感じで見てて。でも3週間をやりきったとき、ものすごく感謝されたの。
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やりたくない仕事だったけど。
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そう。どうやらこれをやれば自分は人に感謝されるようだって気づいて。そこから全部がうまくいき始めたっていうか。やれる仕事が、やりたい仕事じゃなかったんだよね。
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不思議なもんですね。
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ひと通り全部のものづくりに関わりたいっていう夢はずっと変わらないんですよ。基本はクリエイターと働きたいっていうのがあるから。料理人も同じなんだけど、彼らのものづくりの環境整備をするのが仕事になってるかな。
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ちょっと話を戻しますけど、モノサスには部長として入ったんですか?
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いやいや。最初は1人で2つの会社に常駐してて、基本モノサスにはいなかったの。幽霊社員でした。何年かしてプロデュースとデザインの部署をみてもらえないかって言われて。最初は「なんでみないといけないの?」って感じだったんだけど。あの頃部員だった小野木くんとしてはどうだったの?
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(小野木さん:デザイナー。ものさすラジオ第1回目のゲスト)
その前に案件で一緒になって、ちょっと辛くあたられた直後で。いやーいい人なんですけどねーって言った記憶があります。
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そうだっけ。そう。当時からっていうか、昔はすごく辛く当たる人だったんですよ。今の10倍くらい。
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嫌なやつだったんですね。
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一緒に仕事するとすごい圧が強い。なんでやんないの、言い訳しないでやれよって。詰めてたよね。
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それは今も変わってないかも。
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軸は変わってないんだね。言い方とかやり方が変わってきてるだけでね。
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真鍋さんって人に厳しいけど、「同じ釜の飯を食べる仲間」みたいなのをすごく大切にしてますよね。一度仲間になったら、その人に合う役割を探したり、一緒にいられる方法を考えるっていうか。
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寂しがり屋なんだよね。
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…
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俺、1人で旅行きたいとか思わないもん。みんなで行ったほうが楽しいじゃん。
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…
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プロデューサー気質で言うと、案件ごとにプロを集める。一丸となってやりとげて、そのあとはバラバラでも存在してるのが性に合ってるんだよね。 だけど成長過程っていうか、若い子たちもチームにはいるわけで。向かってる方向が同じであれば一緒に行こうよっていうのがある。寄っかかられるのも寄っかかるのも好きじゃないけど、それぞれ一緒にがんばろうぜって。
と、そろそろ真鍋さん饒舌になってきたので、この日のラジオはおしまいです。
意外と知らない人が多かった真鍋さんの過去。当日は集まったメンバーからもたくさん質問が寄せられ盛り上がりました。
次回のラジオはタイから一時帰国していたディレクターをゲストにお届けします。