
2020年09月14日
コロナ太りに悩むあなたへ
~毎月1kg減で楽に痩せるオートミール・ダイエット顛末記~
やってしまった……。わずか1年間で体重8㎏増。
2リットルのペットボトル、4本に値する重量である。
日常的に運動しているとはいえ、40才を目前に代謝は下がるいっぽう好きなものを好きなだけ食べればそれだけ太る。何だか体も重く感じてきたし、ここで歯止めをかけておかないと元には戻れない…そんな漠然とした不安に駆られ、あるひとつの思いにたどり着く。
「あぁ、やせたい。」
そして、今年4月からダイエットを始めた(この記事を書いている9月現在も継続中)私が、強力な助っ人に選んだ食材が「オートミール」である。この記事では、約5か月間に渡るオートミール生活の実態と、それによる体重変化を赤裸々に綴っていこうと思う。
へぇ~、ぐらいの感覚で読んでいただけるとうれしい。
魅惑の食材・オートミールとの運命的な出会い
いきなりだが、筋トレは私の日課である。週3日ぐらいに分け、胸・背中・肩・腕・脚あらゆる部位を限界寸前まで追い込む。常におそわれる筋肉痛と戦いながらこれを10年以上続けてきた。
だから、がんばって大きくした筋肉は極力維持しつつ、脂肪のみを落としたい。あいにく、ダイエットにおいてはストイックなメンタルを持ち合わせていないため、時間がかかってもいいから楽に、そして健康的に痩せたい。
ということでのダイエットのテーマは「健康」「楽」「我慢しない」に決定。食べながら楽して健康的に痩せていく方法を探すことにした。
「そんな甘っちょろいダイエット方法あるわけないだろ!」
と思った人も少しだけ待ってほしい。本当に私は見つけたのである。夢のダイエットに一役買ってくれる素敵な食材を……。それは今回の主役「オートミール」だ。
オートミールとは、オーツ麦を食べやすく加工したもので穀物の一種。
もともとは朝食用の食材として知られていたが、近年はアスリートやハリウッドセレブの間でもポピュラーなダイエット食材になりつつある。以前、なかやまきんに君が「おいしく減量できる食」と称してオートミール料理をTV番組で紹介しているのを見て、私的に期待値がぐんと跳ね上がった。
オートミールについて知るために、まずは白米・玄米と栄養素を比較してみよう。
カロリー | 糖質 | GI値 | |
---|---|---|---|
白米 | 358kcal | 77.1g | 73 |
玄米 | 353kcal | 74.0g | 68 |
オートミール | 380kcal | 69.1g | 55 |
白米・玄米に比べるとカロリーこそ高いものの、糖質は少し低めである。
ダイエッターが注目すべきはGI値の低さだ。
GI値とは血糖値の上がりやすさを表した数値で、これが高いと「インシュリン(脂肪を促したり、分解を抑制するホルモン)」が分泌され血糖値を下げようとする。インシュリンが多量に分泌されるほど太りやすくなるといわれている。「高カロリー=太りやすい」というのは誤解なのである。
要するにGI値が低いオートミールは、白米や玄米に比べると食べても太りにくい。ダイエットにもってこいの食材なのである。
善は急げというわけで、早々に下記の方法を試してみることにした。
- 白米や玄米、パンなどの主食をオートミールに置き換える(おかずは今まで通り食べてOK)
- 日常的に適度な有酸素運動を取り入れる(30~60分のウォーキングを週3~4回)
- 脂質はおさえて、タンパク質を多めに
- 食べたいものは我慢せず適度に食べる
自分好みのオートミールレシピを見つけよう
オートミールの調理法は水分に浸し、ふやかしてから食べるのが基本。食感は例えるならお粥。そして穀物独特の香りがあるので、お湯に浸しただけのものを食べると鳥のエサを食べているような気分になる。
さまざまなアレンジを試し、自分に合った食べ方を見つける。それこそが、おいしく飽きずに食べ続けるためのコツである。ちなみに私はプロテインを使ったミルク粥が一番好きなので、ご紹介しよう。
プロテイン・オートミール粥(ココア風味)
※ぱっと見、量は少ないがオートミールが3倍に膨らむので思いのほか腹持ちは良い
エネルギー…約320kcal
調理時間:3~5分
材料(1人分)
- オートミール…約30g
- プロテイン…約30g
- アーモンドミルク(無糖)…150ml
- ミックスナッツ…適量
手順
-
プロテインにアーモンドミルクを入れよく混ぜる。
※ミルク泡立て器で混ぜると口当たりがなめらかになって美味しく仕上がる - オートミールを入れ混ぜたら2~3分置いてふやかす。
- ミックスナッツを入れて完成(入れすぎるとカロリーが増えるので注意)。
プロテインと一緒に摂れば、低脂質・高タンパクの食事になるので筋量をキープしたい者からすると大変ありがたいメニューになる。ただ、食感がほぼないので、ミックスナッツを入れることにした。そしゃく回数も増え満腹感を得られるが、カロリーをおさえたい場合は入れなくても良い。
このレシピ唯一の弱点は味が単調で飽きやすいこと。余裕があればプロテインを2種類ほど用意し、日によって味を変えると飽きもこないだろう。
甘い味付け以外にも調理法は実にさまざま。基本は水分を含めた調理法になるが、スープや入れる具材によってバリエーションは幾重にも広がる。詳しいレシピはYoutubeで探せば膨大な数の動画が上がっているので、ご参照あれ。
ちなみに、絶対にやってはいけない調理法がある。
それは白米や玄米など、そもそもの主食に混ぜて食べること。これをやってしまうと糖質過多になり、血糖値はぐんぐん上昇……痩せるどころか逆効果である。
ひとつ調理法を誤ると大変なことになるのでくれぐれもご注意を。
1ヶ月にかかる食費とおすすめ(オートミール、プロテインのみ)
-
日食 プレミアムピュアオートミール 340g × 12個 セット ¥5,120(税込)
1食30gで120食。1日3食摂る場合、約1か月で¥5,120のコスト。 -
ビーレジェンド プロテイン キャラメル珈琲風味 1kg ¥3,980(税込)
※種類によって価格が異なる
1食30gで33食。1日1食の場合、約1か月で¥3,980のコスト。
他のメーカーと比べてコスパが良い。味の種類も豊富で選ぶのが楽しい。
毎月1kg減。ゆっくりと成果が現れた
朝昼晩、1日3回の食生活。
表2の通り、平日昼はオートミール粥のみで軽め。日中、小腹が空いたらプロテイン飲んでエネルギーチャージ。朝と夜は好きなおかずを食べている。
朝 | オートミール茶漬け(お茶漬けの元を入れたもの)+目玉焼き+ヨーグルト |
---|---|
昼 | プロテイン・オートミール粥 |
夜 | オートミール(お湯に浸したもの)+ギョーザ+野菜炒め+豆腐 |
ちなみに土日だけはオートミールではなく、白米・麺類など好きなものを食べて過ごすことが多い。ポテチやケーキも食べたりする。大事なのはストレスを溜めないこと。食べたいものは我慢せず、量をコントロールして食べれば良い。
オートミールを食べ続けると、3週目あたりから体に変化が出始めた。
便秘が解消され、同時に体重が徐々に減り始めたのだ。腸内環境が整うことで代謝が活発になり、痩せやすい体になってきたようだ。そして、ひと月ごとに1kgペースで体重が落ちるたび一人でニヤリ。こうなってくると、体重計に乗るのが毎回楽しみになってくる。
ダイエットを開始した4月は体重78㎏、9月の時点では-5㎏減の73kg。栄養素にも気を遣っているため、心配していた筋量はほぼ落ちていない。
目標体重は70㎏(あと-3kg)。このまま順調にいけば、今年の12月には70㎏に到達できるだろう。
オートミールは“痩せる食材”ではない
「オートミールでダイエット」というと「えっ、オートミールを食べたら痩せるの?」という誤解を生みそうだが、実は”オートミールを食べていると痩せる”というのは当てにできない。そもそもオートミールは栄養価が高く炭水化物である。炭水化物は食べると糖質になるし、食べ過ぎると太る。
じゃあ、なぜ「オートミールは痩せる」と言われているのか。
ぽっちゃり体型でごはんをいつも2杯食べているような人が、主食をオートミールに置き換えた食生活に変えると痩せる可能性があるという話だ。おそらく私もその類に該当していたため、ダイエットに繋がったと推測する。標準体型で少食の人にとっては、残念ながらダイエット効果があるとは考えにくいようだ。
しかし、どんな体型の人にも期待できる嬉しい効果もある。それは美肌効果だ。
オートミールは食物繊維やミネラルがたっぷり含まれているため、腸内環境が整いやすくなる。科学的根拠は不明だが、腸内環境が整うと肌の水分量がアップするとも言われている。(参考)
そういえば、最近吹き出物も出なくなったし肌にハリが出てきたような……。
最後に
幸いなことに、知りたいことはネットで検索すればすぐ情報が手に入る時代。でもその分、誤った情報に振り回される可能性も十分ある。
先述した通り、ただオートミールを食べただけでは痩せない。
食生活や腸内環境が乱れていた私にとって、オートミールは痩せやすい体づくりをサポートしてくれ、そこに適度な運動(60分のウォーキングを週3回ほど)を取り入れることで体重が落ちたという話だ。
実は、過去に糖質制限ダイエットをしたことがあるが、食べたいものを我慢したりリバウンドしてうまくいかなかった。そこで今回のテーマ「健康」「楽」「我慢しない」が生み出されたのである。
これから痩せたいとお考えのあなた。ダイエットは一生つきまとうもの。どうせ取り組むなら我慢して辛い思いをするより、我慢せず楽に健康的に痩せたいはず。好きな味のテイストは?飽きずに続けるには?空腹になったらどうする?……とことん自分を知って、自分に合った方法を見つけよう。それさえできれば、ダイエットは意外と我慢せず楽に健康的にできるものである。