2021年03月25日
まっすぐなようで、いと奥ゆかし。
きみちゃん。
1月から始まりました、リレー形式でのメンバー紹介記事の第三弾。
トップバッターの大久保さん、続いて畠中さんからの、私、杉江でございます。
私は常駐先でお仕事をさせてもらっていることもあり、モノサスメンバー=常駐チームのメンバーとのやりとりが殆どを占めるのですが、ごく稀に社内の企画や、フードハブ・プロジェクトのお手伝いに入ることがあります。そのときのメンバーに、ほぼ必ずいるのがフリーランスで活躍されている、きみちゃんこと中嶋 希実(なかじま きみ)さん。彼女が一緒!という安堵感があったからこそ、関われていたといっても過言ではないです。
ただ、そういう感覚をもつようになった理由が定かではなく、割と一方的で勝手な片想いを募らせていました。そこで、この連載記事の話をきっかけに、きみちゃんのことをもっと知りたいと思い、インタビューをさせてもらうことにしました。
ものさすサイトと、きみちゃん
いまでこそ、不定期とはいえ、ゆるやかにものさすサイトは更新されていますが、過去にいったんお休みに入ったことがあります。私自身、入社して1年ちょっと経ったぐらいで、ことの重大さをあまり理解しきれていなかったなと思いますが、会社のわいわいとした空気感が少し停滞していたような記憶はあります。その頃のことが、記事にも残っています。
ものさすサイト、再始動への道「サイトはみんなの共有部?」(2019年08月01日)
この記事がきっかけで、きみちゃん=ものさすサイト再始動の動きをつくり、見守ってくれている存在となりました。それもあって、まずは「ものさす記事の運営をどうやっている?」のところから聞いてみました。
『今は、真鍋さんに相談にのってもらいながら、齊藤さんと一緒に運営をやっています。去年後半〜年末は、投稿内容のストックを多く積み上げていくのを目標にがんばっていたけど、そろそろ切れてくるのでやばいなぁと思っているところ…笑』
ストックと言われるとピンと来なかったのですが、振り返ってみてみると、直近は週 1 ~ 2 ぐらいの頻度で投稿がされていました。更新が止まってゼロベースのところから、投稿内容を積み上げていくのは、相当骨の折れるプロセスだったのではと思います。
昨今の情勢を受けて、リモートワークしているメンバーが多いこともあり、業務以外のコミュニケーションが取りにくいことが課題の一つにもなっています。しかし、ものさすサイトが、改めてメンバー個人にフォーカスが当たった記事が多いおかげで、メンバーの様子や、知らなかった一面を知るきっかけをもらえています。
加えて新たな展望というところでいうと『仕事に寄った記事も作っていけたら』と話してくれました。最近モノサスでは採用活動に向けた動きが活発なこともあり、人の様子がわかるサイトは見てくれる人も多そうです。 >> wantedly はこちら
『実は採用まわりのサポートも少しだけやっている』ということから、この話に繋がったのですが、そこから「他にどんなお仕事しているの?」と質問をしてみました。
仕事における共通点
「ちょっと外から関わっている」と言及しているとおり、モノサスのお仕事以外にも、実は色んな組織・チームのお仕事をしているそう。最近だと以下とのことでした。お、多い...!
それぞれの組織やチームでどんな業務に関わっているのかについても色々教えてもらいました。職務を一言で書くのは個人の理解によって解釈が変わってしまうので書きませんでしたが、きみちゃんのお仕事には「ひと・ことの魅力を掘り下げていって、第三者に伝える・広める」という共通点があるなと感じました。
「ひと・ことの魅力を掘り下げていって」はインタビューなどのコミュニケーション、「第三者に伝える・広める」は記事執筆などのアウトプット、を意味しているのですが、きみちゃん曰く『聞くのはすきだけど、書くのはつらい』そうです。聞いた時に「うぇえ?そうなの?」と変な声が出てしまったのですが、理由を聞いて納得でした。
聞くのはすき
=> コミュニケーションを重ねることで、相手の発言が段々と熱を帯びてくるのを感じるのが面白い。自分の知らない世界を知ることが出来る。
書くのはつらい
=> ことばを紡ぐ分野を専門にしている人(ライターさん)には敵わないと思うから。
きみちゃんはインタビューするとき「きいてるけど、きけていない」んだそうです。傾聴するための環境(空気感)を創ることが最優先で、会話した中身・内容はレコーダー頼みとのこと。
ちなみにインタビューの直前に、逆方向(きみちゃん => わたし)のインタビューをしてくれていたのですが、そのときはレコーダーが私たちの間に置かれた以外、遮るものは何もありませんでした。
限りなくいつものおしゃべりに近くて、優しく頷いてくれるその間合いが絶妙。パソコンを開いてタイピングしつつ、メモを取りつつ、だったら絶対生まれない空間だなぁと思います。心地よいひと時でした。
近年、AI で文字起こしを効率的に作業する流れもある中で、きみちゃんは『レコーダーの音声を改めて聞き直して、文字を起こしていく』、『書いて紹介するだけの文章は得意ではない』とのこと。温かみを感じる言葉綴りは、こういうところに起因しているのかなと思いました。
書くのがつらいとは言えど、掘り下げた言葉を丁寧に紡ぐプロセスを怠らないのが、きみちゃんの素敵なところです。
「未知」への飽くなき欲求
仕事の話を一通り聞いた時に『仕事のお影で、いろんなところへ連れて行ってもらっているなぁと思っているし、新たなことを知るきっかけを得るために仕事をしている』ということも話してくれました。
そういう言葉の端々から「ひとに対する好奇心旺盛さ」が豊かなひとなのかなぁなんて思いかけた矢先に『けど、ひとに対しての興味は、そこまでないの。いろんなひとに会いたいわけではないし、何なら出来る限りおうちにいたいんだよねぇ〜』と一言。
頭の中を見透かされた?牽制された?またもや「うぇえ?そうなの?」と変な声が出てしまった私。きみちゃんは変化球というか、予測できない言葉を唐突に投げてくるから、ときどき心臓がピヨッと出そうになる。。笑
でも、私が勝手な推察をしてしまったのは(いい意味で)悪い例で、なぜそう考えるようになったのかを、より深く掘り下げるチャンスを逃す行為だったんだなぁと気付かされた言葉があります。
『(ひとに)興味がないからこそ、フラットな気持ちで話を受け止めていられるかな。よく、インタビュー中に<こんな話でいいんですか?>って言われるんだけど、いいんです、むしろそれが聞きたいんです、って言い続けてるんだよね』
『それが聞きたいんです』は相手の「これ話していいのかしら」という不安を緩和すると同時に、より奥へ奥へと入り込んでいく、ひいては『自分の知らない世界を知ることが出来る』に通ずるものがある気がします。
『聞くのはすきだけど、書くのはつらい』、『ひとに対しての興味は、そこまでない』と、なかなか強烈な言葉を放つ。けど、言ってることの一貫性は気持ちいいほど、まっすぐ。
正直すぎるあまり、ことばの表面だけでは汲み取れない。けれどもその複雑さ、奥ゆかしさも含めて「きみちゃん」なんだなぁと、改めて感じることが出来たインタビューでした。