2023年01月20日
仕事、家事、育児、マイプロジェクト......毎日をジャグリング中。プランナー山内真
こんにちは、京都で暮らしているライターの杉本です。
底意地の悪い盆地の冷えに震える、冬がやってきました。
さて、今回のフルフレックス&フルリモートで働く、モノサスメンバーのワークスタイル、会社に対する考え方や仕事観を聞くインタビューシリーズ「自由と責任 みんなの制度と働き方実験室」は、“真さん”ことプランナーの山内真さんにお話を伺いました。
現在の主なお仕事は、フィールドマーケティング。基本は、クライアントのオフィスに常駐して働いています(コロナ禍以降はリモートワーク)。また、学生時代からアートの世界に親しみ、今もDIYで改装した上北沢の一軒家でギャラリー「Open Letter」を開いているそうです。プライベートでは、2022年に第二子が誕生(おめでとうございます!)。
仕事、家事、育児、そして「やりたいこと」。
モノサス入社12年目、24時間しかない毎日をジャグリング中の山内さんの働き方とは?
同級生と働くって、どんな感じですか?
杉本:山内さんは、林さん(社長)と真鍋さん(CDO)と高校の同級生だったそうですね。会社のなかに同級生が3人いるって、なかなかレアだなと思っていました。
山内:そうですね。ただ、真鍋さんとは前職の広告制作会社で一緒に仕事をしていましたし、当時モノサスに大規模なWeb制作を相談、依頼したこともあって。社会人になってからは「友だち」よりも、一緒に仕事をする関係性の比重が高くなっていたんですね。他のメンバーから見たら、ちょっと友だちっぽく見えた部分はあったのかもしれませんが、「友だちだから」という特別な感覚はあまりなかったと思います。
杉本:ちなみに、みなさんの高校の方たちはものをつくるのが好きな人が多いんですか?
山内:いや、そういう感じではなかったんですけど。どうなんですかね?手を動かしてものをつくるのが好きっていうのはあるかもしれないですけど、自分のスタイルをもってみんなで取り組むのが好きだし、そういう人になんか興味があるなと思いますね。
杉本:入社してからはどんなお仕事を?
山内:しばらくは、林さんと一緒にWebの案件を担当することが多く、ひたすら企画書やワイヤーフレームを描いていました。入社3年目くらいから、今の常駐先クライアントとの仕事がはじまりました。当初はWebの案件と掛け持ちしていましたが、半年後くらいからはもうフルタイムで常駐するようになりましたね。
杉本:お話しできる範囲でよいので、具体的なお仕事の内容を聞いてみたいです。
山内:クライアントが行うさまざまなマーケティング活動における全般的なクリエイティブ制作や事務局業務ですね。例えば、企画されたイベントに伴って発生する様々なコンテンツ制作や、Webページや紙メディア、映像など制作全般に携わっています。
杉本:モノサスがフルフレックス、フルリモートになっても、勤務体制は出向先のルールに合わせているんですか。
山内:そうですね。常駐先では出社時間は決まっていないので、めいめいに出社していたけれどコアタイムみたいなものはあって、みんな9〜10時から18時ごろまでオフィスにいました。コロナ以降は原則フルリモートになりましたが、今はオフィスへの出勤も可能になっています。ただ、僕もチームメンバーもほぼ在宅勤務です。
仕事と家事・育児のバランスをとる難しさ
杉本:フルリモートになってからは、働く時間に変化はありましたか?
山内:今の仕事はクライアントとの打ち合わせがすごく多く、必然的にクライアントが働く時間に沿うかたちになるので、基本的に変化はないです。常駐先では夜に打ち合わせはないので、8〜9時くらいから遅くても18時ごろまで。ただ、リモートになって往復約2時間の通勤時間がなくなったことで家事・育児に割く時間を確保できたのは大きかったです。
杉本:常駐してからは、ご結婚、ご出産も経て、ご夫婦で働く時間と家事・育児をする新しい体制を構築していかれたのかなと思います。
山内:子どもが生まれるまでは、本当に好きなだけの時間を仕事に使えていました。僕がやっている仕事は、端的に言えば時間をかけただけ質を高められるというか、そういう働き方をしていたんですね。でも、保育園の送り迎えなどをするとなると、仕事時間をハードカットで決めなければいけない。自分の働き方を大きく見直す必要がありました。
杉本:仕事の繁忙期に入ると、家族に対して「ちょっとごめん!」ということも?
山内:今がまさにその時期です。やはり、子どもを寝かしつけた後に夜中まで作業することもありますが、なんとか調整しています。でも、クライアントやチームメンバーの理解とサポートのおかげで、去年や一昨年よりハンドルしやすくなってきたのかなと思います。
時間の制約のなかでクオリティを追求する
杉本:仕事も家族も大切で、どちらも責任をもってやろうとすると自分の時間が少なくなりますよね。でも、クリエイティブに関わる仕事は、何らかの意味において自由が必要だと思うんです。どうやって、自分のなかに「自由」を見いだしているのでしょうか。
山内:今になってみると、以前は時間を際限なく使えるのをいいことに、あまり集中していなかったかもしれません。逆に今は、使える時間が限られているので、同じクオリティのものを短期間で仕上げるために、効率的にやるコツをつかんできた感じはあります。あとは、ここ数年は僕に求められる業務が定型化してきていて。イベントの基調講演の原稿執筆や、キービジュアルなどのグラフィックまわり、プレゼンテーションスライドのディレクションなど、繰り返すことによって勘所がわかってきたので、作業の先読みができるようになりました。
前は、手を動かしながら見えてくるかたちを探していく感覚でしたが、今はある程度かたちを見据えて近づいていく感覚でやっています。
杉本:「できるようになる」という自由がある、というイメージでしょうか。
山内:「自在になる」みたいな意味あいではそうかな? 前よりは、全体感をもって仕事をコントロールする状態にはなってきていると思います。
またやりたい!「社内フリマ」や「非常勤講師ナイト」
杉本:子育ては、小学校に上がるまでが大変だと友人たちから聞いています。もう少し落ち着いたらやりたいと思うことはありますか。
山内:たとえば会社で、マイプロジェクトとしてやりたいことはこまごまとあります。以前やっていた社内フリマ「めぐるものたち」は僕自身もすごく楽しかったし、みんなも楽しんでくれていたので、またみんなが集まれる場をつくりたいです。
HAUSの林洋介くんとの共同企画で「非常勤講師特論」も2回開催した後、コロナ禍で中断してしまっています。いろんな分野の非常勤講師をしている方たちって、すごい密度で準備して授業に臨むけれど、年一回くらいしか機会がなかったりします。その講義内容に興味ある人たちに向けて、公開の場で共有しようというイベントです。これもどこかでリブートできたらいいなと思っています。それとギャラリー「Open Letter」のプロジェクトにも、もっと時間を割きたいですね。どれもそうなんですが、小さくていいので、企画や運営メンバーを募って一緒にチームでやっていければいいなと思っています。
杉本:再始動のとき、楽しみに待っています!
いろんな人から「真さん」という名前を聞いていたけれど、ゆっくりお話しするのは初めてでした。以前、山内さんが書かれた「『暮らすようにはたらく』そのための、ものさすアプリをつくろう」という記事がありますが、会社全体を俯瞰しつつ、個々のメンバーと関わり合ってモノサスという場を一緒に面白くしたいと考えられていることが伝わってきます。
とても頭が柔らかくて、責任感があって、いろんなアイデアを思いつくし、それをきちんとかたちにできる力もある。お話をうかがっていて、なにごとに対しても受け身ではなく「やりたいこと」として取り組んでいることにこそ、山内さんの自由さがあるんじゃないかなと思いました。
山内さんを中心に、みんなで協力しあって面白いことがはじまるといいなと思います。やっぱり、人が集まって一緒に面白がること以上に、熱量が生まれることってないんじゃないかな、と。