2016年09月02日
この会社で働きたくなる、採用サイトのつくりかた
-第3回(最終回)- デザインイメージの伝え方
BtoBチームの坂本です。
採用サイトの作り方をお伝えする連載、最終回は「デザイン」についてお伝えします。
テーマが決まってコンテンツがそろったら(第2回記事参照)、いよいよデザイン制作が始まります。社内的にも一番ワクワクする工程ではないでしょうか。
制作会社やデザイナーとでデザインをつめていくにあたり、こちらのイメージしているものが上手く伝われば、デザインも納得のいくものがあがってきます。
今回は、制作会社とのデザインの打ち合わせに備えて、やっておきたいポイントをお伝えします。
採用サイトのつくりかた
- 第1回:なぜ採用サイトが必要なのか
- 第2回:「胸アツコンテンツ」のススメ
- 第3回:デザインイメージの伝え方(←今回)
沢山のサイトをみて目を肥やす
まずはいろいろなサイトを見ることからスタートしましょう。
いろいろなサイト、といっても、手当たり次第あらゆるジャンルを見る時間はそう取れないでしょうから、採用サイトに特化して構いません。とにかく、数多く見ることです。多い分には構いませんので、最低30サイトを目標に見てください。
オススメの参考:採用サイトリンク集
イケサイ - 就職・求人・採用サイト WEBデザインのリンク集
https://www.ikesai.com/cat/recruit/
採用サイト集めました。
http://saiyo-site.com/search/
TAU MAGAZINE - 採用情報
http://www.tau-magazine.com/blog/archives/category/web/recruit
次に、その中で気に入ったサイトを3つほど選び、そのサイトのなにが好きなのか、良いと思った点はなにか、を書き出します。
- 配色が好き
- 写真がいい
-
動きが気持ちいい
など、些細な点でもかまいませんので、自分なりに整理してみてください。このようにすると、デザインのある程度の規則性やトンマナの系統があることがわかってきます。(万一、さっぱり見えてこない場合は坂本にご相談ください。)多くのサイトを見ることでデザインの時流を体感的につかむことができます。その上で自社らしさ、担当者としての意思をのせたイメージを制作会社に伝えることができるようになります。
対応デバイスを決める
対応デバイスを決めておくことも重要です。デバイスは大きく分けるとPC、タブレット、スマートフォンですが、費用対効果とここ数年の時流で考えると、PCサイトとスマホサイトの2本立てで制作していくことになるでしょう。
デバイスによって作り方も異なり、レイアウトなどの構成も変わりますし、それに伴う制作費用等も変わってきますので、プロジェクト開始の早い時期に決めておく必要があります。
トンマナ(トーン&マナー)を決める
最初にテーマ、コンテンツの方向性を決めましたが、デザイン制作でもこの方向性を踏襲する必要があります。例えば、キャッチコピーが「挑戦」「戦え」「求む!◯◯人」のような強めのメッセージであれば、必然的にデザインもハードで、尖ったデザインになってきますし、求職者に寄り添うようなメッセージであれば、やわらかい雰囲気のデザインに寄せていくのがベターです。
ここでは、伝えたい内容(文章、メッセージ)と、見た目があっているかを再確認する必要があります。
「動き」を決める
デザインを決めるときに、ある程度イメージしておきたいのが、動きです。ここでいう動きとは、例えば、横に写真がスライドしていくもの。これは採用サイトではよく使われる効果ですね。また、一昨年流行ったパララックス。これはスクロールと連動した動き(視差効果利用した動き)を可能にする作り方です。あるいは、動きはつけず固定にするという選択もあります。
実際の「動き」の実装は、デザインが確定した後のフローになりますが、この時点でイメージを持っておかないと、後々の調整に時間をとられることになりますので、動きのイメージがある場合は、あらかじめデザイナーに伝え、すりあわせる必要があります。
そのサイトにあなたがワクワクするか?
最終的には、自分が気持ちいいか、ワクワクするか、が大切です。デザインといっても、レイアウト、ビジュアル、配色、フォント・・・と、構成する要素は多岐にわたりますので、Web担当者からデザイナーへ具体的な指示を出すのは正直、難しいかもしれません。
とはいえ、Web担当者がデザインに対してするべきことはあります。求職者の気持ちになって、そのサイト(デザイン)を見てワクワクするかどうか。そこを判断することが必要です。この判断は他の人にはできません。そして、その感覚はとても大事なのです。こだわりの部分、譲れない部分をしっかり制作サイドに伝えて、納得のいくデザインを完成させましょう。
ワクワクする採用サイトの事例
KDDI RECRUIT 2017
http://recruit.kddi.com/
TOPページで、採用コンセプトのコピーと社員が実際に働いている様子を、動画で大きく見せている。
社員の動画にもワクワク感をあおる演出工夫がなされていて、サイトのコンテンツへの興味をそそる。
背景に動画を使う方法は、コーポレートサイトでも最近よく見かけるようになったが、インパクトを与える意味でも、採用サイトでこの手法は有効だろう。
リクルートホールディングス2017年度新卒Web採用サイト
http://r.recruit-jinji.jp/
カラフルな額縁の中に社員の写真を収める美しくも品のあるデザインで、実際に働いている「人」にスポットライトを当てて見せている。
インタビューや対談で、実際の仕事内容についても掘り下げて紹介している。下層ページのレイアウトが雑誌のような、POPで読みたくなるデザインになっており、飽きさせない。
TOP FAE RECRUITING 富士通アドバンストエンジニアリング – Fujitsu
http://fae-recruit.jp/
一目見ると、何のサイトだかわからないが、こちらも企業の採用サイト。
アメコミ調のキャラクターたちは、実はサイト内で紹介されている社員。
社員をアメコミヒーローに見立てて紹介することで、仕事人としての個性を際立たせ、ワクワク感が止まらない・・・。
内定者ぶっちゃけ座談会などの SPECIAL CONTENTS にも、一貫してショッキングなデザインや演出が盛り込まれており、少し極端なデザインではあるが、型にハマらないイメージを抱かせる。