様々なタスクを消化して、いよいよリニューアルプロジェクトが始まります。ここまで来るのも一苦労だったと思います。しかし、ここからが本番です。リニューアルの目的達成のために、プロジェクトの進め方を検討しましょう。
円滑なプロジェクト進行のために
円滑なプロジェクト進行は、スケジュール通りにプロジェクトが進められるだけではなく、制作するサイトのクオリティも高めます。そのために、プロジェクトスタート前に交通整理をしておけることもありますので、事前に準備を進めましょう。
プロジェクトメンバーを再考する
選考体制をつくるで、「責任と権限のバランスから、選考メンバーは、リニューアルの中心を担うメンバーで構成する。プロジェクトが始まってから、途中で抜けるメンバーは、選考体制に入らない方がいい。」という話をしましたが、新たなメンバーがプロジェクトに加わることは、全く問題ありません。
サイトの目的や役割を定義し、制作会社の提案を聞いたことで、サイトの全体像(サイト構造やコンテンツなど)がおぼろげに見えてきたと思います。それをイメージしながら、プロジェクトに加わって欲しいメンバーがいれば、調整をしてください。
承認プロセスを検討する
サイト制作では、大小様々、決めなければならないことが発生します。それらを決める時の承認プロセスを検討・調整をしておく必要があります。
特に重要なのが、サイト全体の骨格となり、サイトのクオリティを左右する以下2つの決めごとです。
- グランドデザイン(Webサイトデザインのトーン&マナー)
- サイトマップ(サイト構造をまとめたマップ)
この2つの承認は、プロジェクト進行においても大きく影響します。サイト全体に関わることなので、これが決まらないと、それ以降のタスクが進まなくなるからです。
この2つの決めごとが、最初からプロジェクトメンバーに任されている会社もあります。役員や上長へは、プロジェクトメンバーが決めたことを報告だけするというプロセスです。このプロセスは、サイトのクオリティが高まる実感があります。プロジェクトメンバーは、デザインやサイト構造を考えるところから行なっているため、情報量や検討の深さがあります。また、時間的にも質的にも、プロジェクトメンバー以上にサイトのことを考えている人は社内にいないというのも要因だと思います。議論をする場にいない人の気分や好みで、プロジェクトが迷走するという笑えない話は、現実にあるのです。
もちろん、役員や上長からの承認を得るプロセスにもメリットがあります。多角的にサイトを見ることができるからです。サイトクオリティアップと円滑なプロジェクト進行のために、承認の「ルート」「人」「場(会議体)」を検討しておいてください。
コミュニケーションインフラを準備する
これは、制作会社と調整しながらになりますが、コミュニケーションのツールやシステムを決めていきます。
最近は、メールよりも、SlackやChatworkといったチャットツールで連絡をとりあうことが増えています。メンバー全員が情報を共有でき、やりとりの気軽さから即時性あるコミュニケーションがとれて、非常に便利です。
また、作成したデータや資料の共有にGoogleが提供するG suiteのようなクラウドサービスを活用することも増えています。データの受け渡しの利便性だけではなく、相互に同じ資料を編集することができるため、リアルタイムの情報共有や、同じ画面を見ながら設計を進められる点は、円滑でクオリティの高いプロジェクト進行に有効です。
まとめ
ここで紹介したことは、プロジェクトスタート後に決めても問題はないですが、事前にやっておけることは、準備を進めていきましょう。
また、ここに挙げた内容以外でも、制作会社とのすり合わせが必要になることがあると思います。その際は、全メンバーが集まるキックオフの前に、自社と制作会社の主要メンバーだけで下打ち合わせをするのもいいでしょう。