2016年03月18日
仕事も音楽も「自ら創る」アーティスト。
菊永真介の、二足ノワラジ
コーディングファクトリー部ディレクター/コーダーの田中です。
モノサスには、いち従業員として働く傍らで、自らの好きなことや別の仕事(モノサスとは別業種の仕事)に取り組むスタッフがいます。
このコーナーでは、そんなモノサススタッフに取材し、
「はたらく」とは何か・彼らの「二足ノワラジ」のはき方
について、考えていきます。
記念すべき一人目はマーケティング部・菊永真介。
モノサスとは別のもうひとつの顔は、ロックバンド「ザ・クレーター」のボーカリストです。
彼はモノサスで働く自分も音楽をつくる自分も、どちらも同じ「創る人」(アーティスト)だと言いますが、それは一体どんな姿なのか。菊永流「二足ノワラジ」のはき方について、探ってみたいと思います。
モノサスの「すき間」に、
助っ人・菊永あり
8年前、テレアポ業務に関する経歴と高い実力を求められ、モノサスに入社した菊永。
以来、電話に関わる業務を中心に、最近ではさまざまな企業を訪問し、Webサイト運用についてのレポート作成にも携わっています。
そんな菊永、業務以外でもみんなのために行動する場面が。
例えば。最近モノサスではコーヒーメーカーを買い換えたのですが、まだ先代が現役だった頃、そのコーヒーメーカーが故障しているのを見つけ、修理の手配をしてくれました。
他にも、出しっぱなしの掃除道具を片付けてくれたり、朝、率先して中庭の掃き掃除をしてくれたり。2015年12月のMVPの記事にもあるように、担当領域外のことでも、自分にできる事があれば、スッと手を差し伸べてくれます。
社内では決して自己主張の強いタイプではありませんが、さりげない気遣いが光る菊永。
誰も気付かないような「すき間」をみつけ、率先して解決しようと動く人なのです。
「ハッピー」を創る、
アーティストとしての顔
そんな菊永のもう一つの顔。
それは、ロックバンド「ザ・クレーター」のヴォーカリスト!
「ザ・クレーター」とは、歯ごたえのある演奏と、耳に残る声で歌うポップなメロディが特徴の、「泣いて・笑って・歌って・踊れる」4人組歌モノロックバンド。
「サマーソニック」「MINAMI WHEEL」といった音楽フェスへの出演や、「Red Bull Live on the Road 2013」にて準優勝を果たすなど、東京を拠点として全国で活動中です。
そんなバンドマンとしてのライブ活動と共に、弾き語りでの路上ライブも積極的に行っています。
ある日、彼の路上ライブに同行してみました。
菊永は、仕事の後にライブやバンドの練習を予定していても、楽器類は会社に持ち込まず、一度自宅に取りに帰るそう。
大きなギターケース、マイクスタンドの入ったバッグを抱え、さらにキャリーカートに乗せた最近購入したばかりのスピーカーアンプ…
なかなかの大荷物、わざわざ取りに帰るのは手間なのでは。
それでも「仕事とは切り替るため、こうしている」と言います。
路上ライブに向かう途中、選曲は、どうやって決めているのか聞いてみました。
「路上ライブって、その場の『空気』があると思うんです。とくに夜はみんな疲れているのに、ギャーギャー自己主張するやつがいたら、余計に疲れるでしょ。自分にとってのライブって、怒りを発散する場でもなければ、自分たちの世界を守ろうとか、そういう主張をする場でもない。お客さんから『前向きな気持ちになれた、ハッピーになった』なんて感想をもらえると、嬉しいですね。その場にいるみんながハッピーになるのが、音楽にとって大事だと思うから。
だから、"もっと楽しく、明日も頑張ろう"と思えるような曲を選びます。」
そんな話をしながら、電車を乗り継ぎ、降り立ったのは新宿駅南口。
ギター、ギターケース、マイクスタンド、スピーカーアンプ。
そして「ザ・クレーター」のフライヤーと、紙製の看板。
何度も何度も置きなおし、入念に今夜のステージを作ります。
設営を手伝おうとすると「大丈夫。いやむしろ、手伝われると困る」。
そこにはすでに、いつもの「菊永さん」ではなく、一人のアーティストが立っていました。
夜の新宿に、響き渡るギターの音色と歌声。
足を止めた通行人に「ありがとう!」と声をかけながら、歌い続けました。
この日は10曲あまりを演奏し、ライブ終了。
終演後も一人一人に声をかけ、初対面同士にもかかわらず、笑い合う場面もありました。
仕事も音楽も「どうやるか」考え、
創る人がアーティスト
冒頭でも書いたように、菊永はモノサスの「すき間」の部分に積極的に関わる人。
その理由を聞いてみると、
「いや、それはそもそも、自分が降旗さんに教えてもらったことなんですよね」
と話し始めました。
降旗は菊永と同じマーケティング部に所属している彼の先輩。彼女は、誰がやるか決まってないけど、誰かがやらないと困るような会社のものごとを拾い上げたり、自分のことより、他人のことを気にかけるような、そんな人。(メンバー紹介「モノサスっぽい彼女から、モノサスらしさをかんがえてみる- 降旗ゆかり -」参照)何か困ったことがあると、ついつい降旗に相談してしまう人も多いです。
「モノサスって、生きるのに最低限必要なものだけ持たされて荒れた海へ放り出されるような会社なんですけど(笑)、でもそこでは何をしてもいい、自分の好きなようにしていい。自由にさせてくれるんです。社員の『こうしたい』を、基本的には否定しない。そういうモノサスの社風・そして林さんの存在は大きいです。音楽活動も自由にやらせてもらえて、本当に感謝しています。だから、もっと会社のために貢献したい、と思うようになりました。
そんな時、降旗さんが、会社のこととか仲間のことを考えて行動しているのを見て、こうあるべきだなと。そして、自分はモノサスとどう関わっていこうか、考えはじめたんです。」
入社当初は音楽のために、生活のために働いて、言われたことをやっているだけだったと言う彼が、モノサスで出会った仲間と過ごした時間を通し、会社との関わり方、働き方についての考え方も徐々に変わっていったようです。
「ただ、普段からレコーディングや練習・ライブもあるし、全国ツアーが始まると、移動などで休日もなくなる。どうしても、会社のことや、仕事にかけられる時間は限られてきます。だから、自分の手の中にある仕事ひとつをとっても、どうすれば効率が上がり、いい結果を出せるか、また、自分で責任の持てる範囲で、他に会社のためにできることはないか、常に考えています。
仕事も音楽も、考え方ややり方を工夫して、創る人が『アーティスト』だと思うんです。」
会社のすき間を見つけて工夫するモノサスのわらじも、前向きでハッピーになる音楽をつくる「ザ・クレーター」のわらじも、彼にとってはどちらも「アーティスト」のわらじ。仕事でも音楽でも、「どうやるか」を考え、創る。
それが菊永の、「二足ノワラジ」の履き方なのです。
ライブレポート
最後に、去る3月4日金曜日、吉祥寺のライブハウス・Planet Kにて行われた「ザ・クレーター」のアルバム『ライブハウスはパラダイス!』発売を記念した全国ツアーファイナル公演のもようをお届けします。
出番は20:30過ぎから。
仕事を終えたファンの皆さんも駆け付け、あれよあれよと、気づいた時にはご覧の超満員・大盛り上がり!
約2時間にわたるステージはあっという間に過ぎていき、最後のアンコールが終わった後も拍手が鳴り止みません。
私・田中も取材のため参加していたのですが、思わず目的を忘れて、最前列で楽しんでしまいました。
そんな「ザ・クレーター」、4月10日に2曲入りのシングルを発表、当日に下北沢で発売記念LIVEが行われます!
皆様もぜひ、会場に足を運んでみてください!
2016/4/10(日)下北沢 CLUB251 (http://www.club251.com/)
open 18:30 / start 19:00
前売券 2,500円 / 当日券 2,800円
(前売チケット予約:http://thecrater.jimdo.com/ticket/)
ザ・クレーター最新MUSIC VIDEO 『グッバイ』