2016年07月26日
新人教育で垣間見えた、
松原流「ちゃんとしてる」道のつくりかた。
こんにちは。コーディングファクトリー部(以下、CF)の徳光こと児嶋です。
今月のMVPを受賞したのはCFのコーディングチーム・「松原恵」。
彼女はCFの新人教育係を担当していますが、新人教育を体系化し、成果も出してくれたことが評価され、受賞にいたりました。
そんな彼女の活躍を、推薦した私からお伝えしたいと思います。
MVP推薦(激推し)した理由
今年は、松原にCFの新人教育担当という役割を担ってもらったのですが、下記のように新人教育をきっちりと体系化し、実際成果を出しててくれたことが推薦理由です。
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OJTの体制を刷新した。
- OJTという名の放置をしないしくみにした。
- 教育を属人化しない(担当者によるムラを作らない)しくみにした。
- ゴールとマイルストーンを設定し、具体的にステップアップできるしくみにした。
- 教育係も、教え方を振り返れるしくみにした。
- 整備した新OJT体制で実践開始し、軌道に乗せた。
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新人教育キットを刷新した。
- コーディング研修期間1か月半で、RWDまでつくれるカリキュラムとツールの整備をした。
- 新しいキットを使って、新人コーダーを実務デビューさせた。
もう本当にこのシステムは画期的と思うのです。
今のCFに必要なことってなんだろう
今年のCFは、フレッシュマンズイヤーで、神山でのものさす塾にはじまり(仕事と暮らし:丸山さんのページへ)、4月にそこから5名のフレッシュマンズがCF部にやってきました(TOPICS:新人さんのページへ)。5月にも、チェックチームから社内異動で2名が仲間入りし(TOPICS:小嶋さんのページへ)、コーディングチームにキラッキラした目をした新しい風がTMRのようにビュービュー吹きまくっています。
とはいえ、ここはコーディングファクトリーであります。
シニアだろうが新人だろうが老若男女問わず、案件デビューすれば、
- 均一で均質な「クオリティ」
- 様々な案件実績を積み上げたノウハウ、つまり「スキル」
- そして、正確で速い「生産性」
という「THE コーディングファクトリー」という名のズシっとしたカンバンを背負って仕事をしていただくことになるわけです。
一方で、Web業界において我々が求められる仕事内容は複雑化し、ドライブかかって難易度がグンと上がってきているのをひしひしと感じており、数年前に比べて案件デビューする水準(ハードル)がものすごく高くなってしまった現状があります。実は、新人さんだけでなくシニアチームだって同じ状況にさらされているわけで、日々研鑽をしないとついていけなくなってしまう現状もあります。
Web業界の慢性的な人材不足は、そのあたりにもあるのかなぁ、と個人的には思っているのですが、そんなことをブツブツつぶやいていても現実は1mmも前に進まない。
キラッキラした「フレッシュマンズ」に、キラキラは残しつつも速やかに「THE コーディングファクトリーズ」と胸を張って言えるようになってもらうこと、教える側もなるべく負荷なくフラットにスキルの委譲ができること、つまり「教育」がCFの大きな課題でした。
松原恵という人物について
そしてそこで現れるキーパーソン、松原恵である。
私は何度となく彼女に「ちゃんとしてるねー」と言ってしまうのですが、ほんとに何度言っても飽きないくらいちゃんとしています。(メンバー紹介:松原さんのページへ)
たまに、外出とかがない時でも往訪っぽい服装で来ることがあり、「往訪コス」と言っています(謎)。とにかく、全方位的にちゃんとしているんですね。(呑んだとき以外。)
なんですが、余談はさておき、松原曰く、ちゃんとしているのは「ちゃんとしてないと、自分自身がうまく回していけないから」というのが理由だそうで、なるほど確かにそうだなと思いました。
不動の「ちゃんとしてる」スタイルの確立
数年前の松原も、確かに基本的に「ちゃんとしている」子ではありました。案件にアサインされたら、毎回きちんと丁寧に案件情報やデータを集め、整理をし、スケジュールを立て、粛々と制作をする。スキルアップも計画を立てて粛々とし、まさに「THE コーディングファクトリー」の子という感じでした。ただし、イレギュラーな案件にめっぽう弱く、スケジュール通りに進まない/入稿が遅れる/仕様が後から変わるなどなどがあった時に、傍から見ていて「あー、いま頭の中でピーー音が鳴ったな」というのが手に取るようにわかる感じで、思考停止状態→静かに泣く、というパニックパターンを持っていました。
でも、そこすらもひとつひとつ粛々と彼女のペースで地道に克服して確立したのだと思うのですが、「ちゃんとしてないときでも、調べて整理してちゃんとした道を自分でつくって、その道の上を歩く」という不動の「ちゃんとしてる」スタイルを、この1~2年の間に身につけました。
そして、彼女がつくった「彼女が歩ける道」はどれも「みんなが歩ける道」でした。
各種ガイドライン制作から新人教育担当へ
松原のこの気質、もはや才能といってもいいと思うのですが、「レスポンシブWebデザインの入稿ガイド」に始まり「レスポンシブWebデザイン コーディングガイドライン」、「本家 コーディングガイドライン リニューアル」の担当を歴任し、新人教育担当となりました。そして、くだんの「OJTの体系化」「新人教育キットの刷新」と、メキメキと音をたてて「ちゃんとしてる筋」がポパイかケンシロウ並みに育っている音が聞こえます。(見た目は華奢でほそ―い腕です。念のため。)
現在も「CF制作ガイドライン」「ディレクションガイドライン」プロジェクトを進めてくれています。
「ちゃんとしてる」のウラガワ
最後に、そんな松原の「ちゃんとしてる」のつくられかたをお伝え忘れてはなりません。
彼女は、ほぼ毎日、始業の1時間前には出社して、始業までの間、OJTについての調査やPMBOKの勉強、その他フロントエンド技術を学んだり……。この時間を使ってコツコツと研鑽を積んで、日々ちょっとずつ知識や技術を積み上げてくれました。今でも変わらず、その日々は続いています。
一朝一夕ではできない。でも、日々ほんのすこしの積み重ねでこれだけのことができるということを体現してくれています。日々の積み重ねって、ほんとにスゴいです。このスゴさを皆さんにもぜひ体感してほしい!
私も、彼女の日々コツコツ精神にならって日々タスクをこなしています。「あーもうめんどくせー。」と思った時には、脳内で「ミニ松原さん」に降臨していただき、粛々モードにシフトするようにしています。
最後の最後に、松原さん、たくさんの道を作ってくれてほんとうにどうもありがとう。
そして、これからもいろんな道をともに作っていていけたらいいなと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします!
MVP受賞コメント
モノサスの入社面接の時、「3年後、あなたはどうなっていたいですか」という質問に対して、私は「人に伝えたり、教えることが好きなので、次世代のコーダーを育てるような人になりたい」と答えました。
だからなのかはわかりませんが、入社3年目、私は新人教育班の班長になりました。
最初は思いどおりに進まないことばかりで苦悩の日々でしたが、最近は「そういうこともある!」と、よい意味で割り切って、自分にやれることを精一杯やって、あとは「人事を尽くして天命を待つ」スタイルで仕事に取り組んでいます。今回の受賞にあたって、OJTの体制づくりにご協力いただいた児嶋さんと、神山での講師経験を生かし、東京でも積極的に新人教育に取り組み、副班長としても支えてくれた丸山さんに感謝いたします。本当にありがとうございました。
松原 恵